堀江被告あす判決、「無罪主張」に司法の判断は? - 東京

03月15日 11:15


写真は2005年の選挙出馬時に外国人記者クラブで講演する堀江被告(2005年9月6日撮影、資料写真)。(c)AFP/TOSHIFUMI KITAMURA


【東京 15日 AFP】ライブドア事件で、証券取引法違反の罪に問われた前社長堀江貴文被告(34)の判決が16日、東京地裁で言い渡される。検察側は懲役4年を求刑をしているが、堀江被告側は一貫して無罪を主張している。これは、有罪判決が出る確率が100%に近い日本では珍しいことだ。 ■「無罪主張で全面対決」に対する司法側の反応は?  堀江被告は、ライブドアの2004年9月期の連結決算で、3億1300万円の経常損失が発生していたにもかかわらず、約50億円の経常黒字だとする虚偽の有価証券報告書のを提出したとされる罪で起訴されている。  堀江被告が無罪を主張し続けていることについて、元検事でこの公判には直接、関与していない落合洋司弁護士はこう解説する。  「日本の法廷では、減刑の判決を得ようとする場合、まず、後悔や改心した様子を見せることが重要です。ほぼ単一民族である島国の日本では、自分の罪を認めその償いをする人は、社会に再度受け入れられるという慣習があり、同様のことが刑事裁判にもあてままるからです。  落合弁護士は堀江被告が無実を主張していることについては、「『自分はだまされただけだ、悪いことは何もしていない』との主張を繰り返していることになります。これでは判事から情状酌量を得ることは難しいでしょう」と話す。 ■堀江被告にとって公判は「社会的体制からの復讐」  堀江被告は、その大胆なビジネス戦略により、一時期は「IT時代の寵児」としてもてはやされていた。かつて同被告は、常にTシャツ姿でビジネスーツのビジネスマンらと仕事の交渉を行うことで知られていた。意思決定が遅い日本のビジネス界に不満を抱き、「すべての弊害は、高齢化した企業の社長たちがもたらしたもの」と断じたこともあった。堀江被告はこの公判を彼が批判し続けていた、「社会的体制からの復讐」と見なしているという。    同事件で起訴されていたライブドア元幹部らは、すでに自身の公判で起訴事実を大筋で認め、堀江被告が粉飾決算を指示したことを証言している。  写真は2005年の選挙出馬時に外国人記者クラブで講演する堀江被告(2005年9月6日撮影、資料写真)。(c)AFP/TOSHIFUMI KITAMURA