<自転車>国際自転車競技連合 新しいアンチ・ドーピングプログラム導入を発表 - フランス

02月22日 18:09


写真は、報道陣からの質問に答えるマッケイド会長。(c)AFP/FRANCK FIFE


【パリ/フランス 9日 AFP】国際自転車競技連合(UCI)のパット・マッケイド会長(Pat McQuaid)は記者会見に臨み、全てのランナーの過失を防ぐことや自転車競技に対する信頼の回復を目的としたプロツアーにおける新しいアンチ・ドーピングプログラムを導入することを発表した。

 ドーピングを行っている全ての競技者を標的としたこのプログラムについて、マッケイド会長は「自転車競技において世界最高の反ドーピングプログラムを導入した我々の目的は明白である。クリーンな競技者だけが勝者でなくてはならない。不正を行う人たちは捕らえられるべきであり、不正行為を企んでいる人たちは落胆すべきだろう。これで我々は自転車競技からドーピング行為を一掃することができる」と語り、ドーピングの根絶へ向けて意気込みを語った。

 UCIのスポークマンは「選手のDNAのサンプルは大会などで容疑者を割り出す時の身分証明書に使用すると同時に、選手たちのドーピングに対する誓約を示すということである」と語り、このプログラムの正当性を訴えた。

 発表されたプログラムによると、自国が定めたテストに従わない選手に対して抜き打ちテストを実施し、血液検査で違反者を絞り込むことでステロイド使用者を割り出すことに役立つとして主なツアーやレースの直前には血液検査を受けさせるなど、少なくとも年4回は事前の血液検査も実施されることとなっている。また、UCIは、練習中にも抜き打ち検査をすることを発表し、必要に応じて選手たちは自分のDNAを提出しなければならない。

 会見に同席した世界反ドーピング機関(WADA:World Anti-Doping Agency)の副会長を務めるフランスのジャンフランソワ・ラムール(Jean-Francois Lamour)青少年・スポーツ・市民活動相は「アンチ・ドーピングプログラム導入は素晴らしいことだ。UCIのようなアンチ・ドーピング活動をサポートすることこそ我々の役目である」と語り、今回のプログラム導入について賛同する意向であることを明かにした。

 写真は、報道陣からの質問に答えるマッケイド会長。(c)AFP/FRANCK FIFE