【10月26日 東方新報】「支付宝(アリペイ、Alipay)で62元(約1311円)のお支払いを受け取りました──」店主がスマートフォンの画面を見てそう告げた瞬間、中国語がわからないカザフスタン人観光客ヌルランさんも、表情から支払いが無事に完了したことを理解した。

最近訪れた新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)タルバガタイ地区チョチェク市旅行で、ヌルランさんは中国のモバイル決済の便利さを実感したという。

「チョチェク市の街角の小さな店でも、アリペイのQRコードで何度も支払いをしました。ここでは顔認証だけで支払いができる人もいて、スマホすら必要ないんですね」とヌルランさんは驚きを語った。

今年はカザフスタンの「中国観光年」にあたり、ヌルランさんのように多くのカザフスタン人観光客が巴克图口岸(バクトゥ国境検問所)を通って中国に入り、チョチェク市を訪れている。「油絵のような草原の聖地」と呼ばれるチョチェク市の自然や文化を楽しむ人が急増している。

「チョチェク市は自然が豊かで、赤い建物やアコーディオン博物館が印象に残りました」とヌルランさんは話す。

巴克图口岸はチョチェク市の中心部から約12キロの場所にあり、カザフスタンのアバイ州と接している。1992年3月に国家一級の正式な国際口岸(通関拠点)として指定されて以来、中国がカザフスタンや中央アジア、ヨーロッパ方面へと向かう重要な通商ルートとなり、両国の人びとをつなぐ経済と文化交流の架け橋として機能している。

近年、タルバガタイ地区では国境を越える観光ルートの整備やサービス向上、インフラの充実を進め、越境観光の活性化を図ってきた。

今年は地理的・資源的な強みを生かして、タルバガタイ地区当局が出入国観光の奨励制度を導入。多くの旅行会社が国境を越えるツアー商品を開発し、越境観光が急速に盛り上がっている。10月4日時点で、巴克图口岸を通過した車両は累計5万8000台、出入国者数は13万7600人を超え、前年比74.4%増となった。国境観光と地域内観光が相互に刺激し合い、好循環が生まれている。

タルバガタイ地区文化体育ラジオテレビ・観光局の柴紅華(Chai Honghua)副局長は、「今後は巴克图口岸観光地を拠点に、中国・カザフスタン両国の越境観光拠点センターを建設し、出入国手続き、観光案内、レンタカーなどのサービスを提供していく」と説明。また、オートキャンプ場に充電設備を増設し、カザフスタン・アラコル湖地域のキャンピングカー拠点との投資・建設協力を強化して、越境観光のインフラをさらに整備する方針を示した。(c)東方新報/AFPBB News