■破られた公約、家計圧迫続く

ドナルド・トランプ米大統領が2024年の大統領選で勝利した要因の一つは、物価引き下げの公約だった。物価は前任のジョー・バイデン氏の在任中にも上昇していた。

自動車保険や住宅保険の保険料を心配するソーシャルワーカーのメリッサ・リアさん(49)は「当時もその約束を信じていなかったし、これからも信じないだろう」と話した。

「ただ、物価が下がるには、もっと多くのことが変わる必要があると思う」と述べた。

米シンクタンク、ブルッキングス研究所のウィリアム・ガルストン上級研究員は、トランプ氏が今任期中に下した二つの決定、対イラン戦争の開始と貿易相手国への関税適用が、物価上昇圧力に直接つながったと指摘した。

ガルストン氏はAFPに「自ら課した関税の大半を撤廃する権限は大統領にある。自ら始めた戦争を終わらせる権限も大統領にある」と述べた。

だが、一部の有権者にとっては、すでに手遅れだ。

マイケル・チャイルズさん(62)は「有権者から託された責任を彼らがどう果たしてきたか。それに対する自分の思いに基づいて投票した」と語った。

ホワイトハウスは、トランプ氏の政策が米経済を活性化し、国民の生活費負担を軽減していると主張している。

しかし、全米の数百万世帯が、家計のやりくりにこれまで以上に苦労している。

非営利・非党派団体「ユナイテッド・ウェイ・マイアミ」は、資産や収入が限られた就労者を指す「ALICE」という指標を用い、働いていても食費や住居費、医療費などの基本的な生活費を賄えない人々の状況を把握している。米国の1億3200万世帯のうち、約41%は、収入が基本的な生活費を賄うために必要な水準に達していない。(c)AFP