■「人種差別主義者」

国境に押し寄せる不法移民の数は激減したが、この男性は、全米各地で行われている強硬かつ大規模な移民摘発を受け入れられないと話す。摘発によって、犯罪歴のない移民まで国外追放されるケースも起きている。

男性は「トランプ氏は犯罪者を取り締まると言っていた。だが、実際にはそうならなかった」と指摘。「彼は人種差別主義者だ。それだけだ」と断じた。

全米規模の世論調査でも、ヒスパニック系有権者の間で同じような失望感が広がっていることが示されている。民主党はこれを追い風に、来週の中間選挙で連邦議会の上下両院の少なくとも一方で多数派を奪還することに期待を寄せている。

だが、サマートンでは、トランプ氏への不満が必ずしも非共和党候補への支持につながっているわけではない。

庭師の男性も、中間選挙は棄権するつもりだという。

理髪店を営むハイメ・サンチェスさん(52)は、まだ投票先を決めていない。

サンチェスさんはかつて、トランプ氏が人工妊娠中絶に反対し、「家族の価値観」を重視していることを理由に支持していた。

だが、成人なら犯罪を犯していなくても国外追放され、米国生まれの子どもたちと引き離される恐れがあるトランプ政権の移民政策には、懸念を抱いているという。

「家族が一緒に暮らせなくなると、危険が増す。ギャングや薬物の問題も増える。(子どもたちの)手本となって導いてくれる人がいなくなるからだ」と話した。

隣町サンルイスのキリスト教福音派牧師、ホセ・マヌエル・カストロ師(75)はAFPに対し、「非常に強い不満」が広がっていると語った。

保守派のカストロ師は、信仰心の強い人が多いヒスパニック系有権者について、長期的には共和党支持に移行していくと考えているが、今回はトランプ政権への抗議票を投じると予想している。

カストロ師によると、人工妊娠中絶やトランスジェンダーの人々の権利を擁護する米国の左派に違和感を覚える人は多い。

「民主党は、神の言葉の原則に反することを推進している」と同師は語った。(c)AFP