【10月28日 AFP】ナイジェリアでイスラム教徒とキリスト教徒の平和的共存を訴えてきた高名なイスラム教指導者が26日夜、自宅前で射殺された。警察が明らかにした。

ヤハヤ・イブラヒム・マサスーカ師と、その関係者アダム・アブバカル氏は、ナイジェリア北部カツィナ州の町ドゥツィンマで殺害された。

警察は26日深夜、2人は同日午後6時30分ごろ、「バイクに乗った武装した男2人に銃撃され、致命傷を負った」と説明した。

イスラム教徒が多数を占めるナイジェリア北部では、宗教的不寛容が強まっているほか、イスラム過激派や武装犯罪集団「バンディット(盗賊団)」による襲撃や、農耕民と牧畜民の対立が激化している。

ナイジェリアはアフリカ最多の人口約2億4000万人を擁する。南部ではキリスト教徒が、北部ではイスラム教徒が多数を占める。

フェイスブックで43万6000人のフォロワーを抱えるマサスーカ師は、イスラム教の聖典コーランと矛盾するイスラム教文献について、捏造(ねつぞう)されたものだとして認めず、サウジアラビアの資金援助を受けたイスラム教スンニ派の一派で、戒律が最も厳しいワッハーブ派の指導者らと対立していた。

また、ナイジェリア北部の社会問題や政情不安についても積極的に発言していた。

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは、マサスーカ師の殺害を「残忍だ」と非難した。

アムネスティは「マサスーカ師は、生涯を通じて殺害予告や脅迫にさらされていた」と述べた。(c)AFP