イスラエル極右閣僚、総選挙で支持層拡大狙う「ボスのように振る舞えば尊敬される」
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【10月23日 AFP】今月27日のイスラエル総選挙を前に、極右イタマル・ベングビール国家治安相が、極めて精力的かつハイペースな選挙戦を展開している。高校生に銃の形をしたキーホルダーを配布したほか、パレスチナ人受刑者を「死刑にする」と脅す宣伝動画も公開した。
選挙公約には、イスラエルが占領するパレスチナ自治区ヨルダン川西岸やガザ地区に住むパレスチナ人に退去を促すことや、イスラエル人を死亡させる攻撃で有罪となったパレスチナ人に死刑を執行することなどが含まれている。
多くのイスラエル国民が自国の将来のあり方を決める重要な機会と考える総選挙を数日後に控える中、かつてはイスラエルの極右の中でも問題児とみなされていたベングビール氏は、今も社会に分断をもたらす存在として強い影響力を保っている。
世論調査によると、ベングビール氏が率いる極右政党「ユダヤの力」は、国会(一院制、定数120)で8~9議席を獲得する見通しで、単独政党として出馬して初めて議席を獲得することになる。
2022年総選挙では、他の極右政党との統一名簿で選挙に臨み、6議席を割り当てられた。
ベングビール氏は閣僚に就任する前、テロ組織の支持や人種差別の扇動などの罪で少なくとも8回、有罪判決を受けている。
4年前にベンヤミン・ネタニヤフ首相の連立政権に加わって以来、ベングビール氏は政治的影響力が急拡大する極右の過激な主張を象徴する存在となった。
エルサレムのにぎやかなマハネイェフダ市場では、商店の上にベングビール氏の顔を大きく描いた横断幕が掲げられている。
同市場でAFPの取材に応じたオル・ナフマンさん(23)は、「要するに、彼は率直にものを言う。私たちは彼が本当に大好きだ」と語った。
「私たちは、こういう人物のために闘い、投票したい。彼は私たちのイデオロギーや信念を体現している。イスラエルのユダヤ的性格、イスラエルの勝利、経済的な安定、そして誰もが恐れることなく自分たちの土地を自由に歩ける国を実現することだ」と続けた。
隣にいたナフマンさんの友人は自動小銃を携え、同意するようにほほ笑んだ。
警察を所管する国家治安相として、ベングビール氏は20万人以上のイスラエル人が銃を入手できるよう支援してきた。また、イスラエルの刑務所で服役しているパレスチナ人の待遇が悪化していることを頻繁に自慢している。
さらに、閣僚としての立場を利用し、イスラエルが複数の戦線で繰り広げる戦争において、政府がより強硬な立場を取るよう働き掛けてきた。
パレスチナ人への適用を想定した死刑法の成立を主導したベングビール氏は、絞首刑に使う縄をかたどった襟章を誇らしげに身に着けている。
同法が国会で可決された際にはシャンパンを開けて祝い、自身の50歳の誕生日には絞首刑用の縄を模した飾りをあしらったケーキで祝った。
弁護士から政治家に転身したベングビール氏は若い頃、極右過激派組織を支持していたことを理由に兵役に就くことを禁じられた。
ベングビール氏は現在、総選挙でネタニヤフ氏の陣営が再び勝利した場合、国防相のポストを要求すると表明している。