■「ビベック氏は恥を知るべき」

オハイオ州知事選は、2024年大統領選の共和党候補者指名争いに出馬したバイオテクノロジー業界の企業家で億万長者のラマスワミ氏と、医師の資格を持つ元同州保健局長のアクトン氏が争っている。

米選挙分析サイト「クック・ポリティカル・リポート」は、情勢評価を接戦としている。

オハイオ州コロンバスのマイケル・コールマン元市長は、地元紙コロンバス・ディスパッチへの公開書簡で広告について、「35年間政治に関わってきた中で、最も卑劣で、胸糞悪く、最低最悪の広告だ」と非難した。

億万長者のジェイ・プリツカー・イリノイ州知事(民主党)の妻、MK・プリツカー氏は直ちに、アクトン氏の選挙運動に50万ドル(約7900万円)を寄付すると発表した。

MK・プリツカー氏は声明で「私たちが立ち上がって闘わなければ、悪い男たちが権力を手にしてしまう」と述べた。

ラマスワミ氏は、この広告の放映に400万ドル(約6億3000万円)を投じる計画だという。

ラマスワミ氏はドナルド・トランプ大統領の支持を受けている。トランプ氏は今回の問題について、「母親が娘に対してかなり身勝手に振る舞った」「母親も一部始終を見てきた。だから、真相は分からない」と述べるにとどめた。

一方、J・D・バンス副大統領は21日、地元オハイオ州での選挙運動中、「良き友人」であるラマスワミ氏を擁護した。

バンス氏は「今、オハイオ州のメディアと民主党は、この問題に夢中になっている。なぜだと思う? ビベック・ラマスワミ氏が、事実をありのままに指摘し、エイミー・アクトン氏をうそつきと呼ぶテレビ広告を流すという大胆な行動に出たからだ」と述べた。

だが、共和党の選挙戦略家ジャネット・ホフマン氏は、広告はすでにラマスワミ氏にとって逆効果になっていると指摘した。

ホフマン氏は米ニュース専門局ニュースネーションに対し、「ネガティブキャンペーンの政治広告は効果を上げることが多い。しかし、効果を上げるには裏付けとなる信ぴょう性がなければならない」と述べ、今回の広告を「ひどい」と評した。

さらに「この広告は誰もがドン引きするほど不快な内容で、ビベック氏にとって逆効果になっている。エイミー・アクトン氏が被害者、ビベック氏が悪役に見えるからだ。実際、アクトン氏は性的暴行の被害者なのだ」と語った。

アクトン氏の陣営は、同氏の弟フィル・スターンズ氏が登場する動画を公開した。

スターンズ氏は「姉は当時11歳か12歳だった。そんなことを持ち出すなんて信じられない。ビベック氏は恥を知るべきだ」と述べた。(c)AFP