「税金はどこかのくそ野郎の懐に」米中間選挙、隣人同士でも意見割れる
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【10月21日 AFP】米中西部ミシガン州で暮らす退職した元自動車製造工のマイクさん(67)とリッチさん(78)は、目と鼻の先に住む隣人同士だ。しかし、生活費の高騰とドナルド・トランプ大統領による対イラン軍事作戦が主な争点となっている中間選挙を前に、これ以上ないほど政治的に分断されている。
11月3日の中間選挙では、米上院の多数派をどちらの党が握るかが決まる。ミシガン州の連邦上院選では、民主党の急進左派で医師のアブドゥル・エルサイード氏と、トランプ氏の支持を受ける共和党のマイク・ロジャース元下院議員が対決し、世論調査では接戦になっている。
マイクさんは、自宅周辺に工場が点在する自動車大手クライスラー(現在は自動車大手ステランティス傘下のブランドの一つ)の元従業員だ。トランプ氏が始めた対イラン軍事作戦と、納税者が負担するその費用に危機感を抱いている。
マイクさんはウォーレン市にある手入れの行き届いた平屋の自宅の私道で、金色のダッジ製ピックアップトラックの前に立ち、「共和党が(上院の)多数派を握ったら、あの男はやりたい放題になる。あいつはギャング気取りだ」と語った。
一方、向かいに住む同じくクライスラーの元従業員のリッチ・ディミケーレさんは、民主党候補のイランに対する姿勢が弱腰であることが決め手になって、共和党候補を支持することにした。
イタリア国旗があしらわれた帽子をかぶったリッチさんは、「アブドゥル(・エルサイード氏)が当選しないことを祈っている。絶対に投票したくない」と語った。
さらに「私に言わせれば、彼はイスラム教徒で、米国を憎んでいる。ああいう連中を当選させるなんて、これ以上ないほど馬鹿げている」と付け加えた。イスラエルを厳しく批判してきたエルサイード氏が、イランは米国にとってより大きな脅威だと明言していないことを問題視しているようだ。
「それが彼の落選につながればいい」とリッチさんは語った。
だが、マイクさんにとって対イラン軍事作戦は身近な問題だ。
「息子が向こうにいる。毎日、そのことが頭から離れない」とマイクさんは話す。マイクさんの息子は、中東に駐留する米兵数万人の一人だ。断続的に続く中東紛争では、これまでに20人以上の米国人が死亡している。
マイクさんはAFPに対し、「自分の払った税金は、どこかのくそ野郎の懐に入るよりも、医療を必要としている家族のために使ってほしい。今はそういうくそ野郎の懐に入っているが」と憤りをあらわにした。
「その費用を誰が払っていると思う? 私だ。スーパーに買い物に行くたびに払っている。ガソリンを入れるたびに払っている」
中間選挙をめぐる対立の激しさを物語るように、何年も電話に出ていないというマイクさんは、姓を明かすことを拒んだ。