【10月13日 AFP】米連邦捜査官は12日、首都ワシントンにあるイルハン・オマル下院議員(44、民主党)の自宅を捜索した。当局は犯罪捜査の一環だと説明しているが、ドナルド・トランプ大統領と、同氏を公然と批判してきたオマル氏との対立が一段と激化した形だ。

オマル氏は捜索後、自身は「大丈夫だ」と述べる一方、11月3日の中間選挙までわずか3週間という時期に、トランプ政権が政敵を標的にしていると非難した。オマル氏は、下院の435議席すべてが改選される中間選挙で再選を目指している。

早朝に行われた捜索について、トランプ政権の国境警備責任者トム・ホーマン氏は、以前から続いている捜査の一環だと説明した。捜索は、移民・税関捜査局(ICE)の捜査部門である国土安全保障捜査局(HSI)の捜査官が行ったという。

オマル氏はX(旧ツイッター)に、「間違いない。これは政敵を標的にし、連邦法執行機関を武器として利用しようとする試みだ」と投稿した。

さらに「トランプ氏は10年間、根拠のないうそや中傷キャンペーンで私を標的にしてきた。今回の件は、同氏の政治的な威圧がさらに激化したにすぎない」と述べた。

今回の家宅捜索に対しては、民主党側から、トランプ氏が政府の権限を乱用して政敵を追及していると反発する声が上がった。

米FOXニュースは家宅捜索について、ソマリア出身のオマル氏が子どもだった頃、父親が提出した同氏の移民関連書類に関する詐欺容疑の捜査に関連していると報じた。

トランプ氏は捜索から数時間後、ホワイトハウスで記者団にオマル氏について問われると、「非常に慎重に」捜査が行われていると述べた。

トランプ氏は「個人的には、彼女は不正だらけの人物だとずっと前から思っているが、家宅捜索は私と何の関係もない。彼女はひどい人間で、文句ばかり言っている。彼女は国家としてまともに機能していない国から来た」と語った。

司法省は12日の声明で、捜査官がワシントン地域で「裁判官が発付した捜索令状」を執行したことを認めたが、オマル氏の名前は挙げず、捜査の内容も明らかにしなかった。

検察当局は「今回の法執行措置は、現在進行中の連邦刑事捜査の一環だ」と付け加えた。

オマル氏は民主党内で「民主社会主義者」や「進歩派」と呼ばれる急進左派に属し、特にトランプ政権による強硬な移民取り締まりを糾弾してきた。

共和党のトランプ氏は、幼少期にソマリアから米国に移住したオマル氏とたびたび対立してきた。