■「深い憂慮」

AFPのグローバル・ニュース・ディレクター、フィル・チェトウィンド氏は、「ヨルダン川西岸の実情を取材するジャーナリストへの深刻な襲撃を強く非難するとともに、全面的な調査を要求する。介入しようともしないイスラエル治安部隊の目の前で、武装した入植者にジャーナリストが殴打され、強奪されるような事態は断じて容認できない」と批判した。

事件をめぐり、イスラエルとパレスチナ自治区の外国メディアで構成される外国特派員協会(FPA)は、「深い憂慮」を表明。

「イスラエル当局は、現場にいた兵士が明確に識別可能なジャーナリストに対する襲撃になぜ介入しなかったのかを調査しなければならない」とし、「この襲撃は、報道陣を威嚇し、ヨルダン川西岸からの正確な報道を妨害しようとする露骨な試みだ。国際メディアには事実の全容を伝える責任があり、暴力や脅迫にひるむことはない」と指摘した。

また、国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団(RSF)」も「最も強い言葉で」襲撃を非難し、「ヨルダン川西岸では、野放しにされているイスラエル人入植者によるジャーナリストへの攻撃がますます頻発している」と指摘した。

パリに本部を置く同組織によると、2023年10月7日にイスラム組織ハマスがイスラエルを襲撃してからの3年間で、イスラエル当局はヨルダン川西岸でAFPの寄稿者1人を含む19人のジャーナリストを拘束したという。

アシュティエ氏は、ほぼちょうど1年前のオリーブ収穫期にも、入植者から石を投げつけられた上、車に火を放たれる被害に遭っていた。

昨年10月には、パレスチナ人を暴力から守ろうとするユダヤ系の平和活動家を取材していた別のAFPジャーナリストが、入植者に顎を殴られる被害に遭っている。

イスラエルが1967年に占領したヨルダン川西岸には、パレスチナ人300万人が暮らす中、約50万人のイスラエル人入植者が居住している。占領地における入植活動は国際法違反とされる。(c)AFP