【10月3日 AFP】米コーヒーチェーン大手スターバックスが、イスラム教徒の少数民族ウイグル人に対する広範囲に及ぶ人権侵害の疑いが指摘されている中国の新疆ウイグル自治区で初の店舗を開業したことに対し、米下院議員や人権擁護団体から批判の声が上がっている。

スターバックスは9月29日、同自治区の首府ウルムチで2店舗を開業し、中国国営メディアに大々的に報じられた。

これに対し、米下院「中国共産党に関する特別委員会」のジョン・モーレナー委員長は1日、声明を出し、今回の出店を「倫理的に破綻している」と批判。

「(出店は)米国を象徴するブランドを、中国共産党によるウイグル人に対する冷酷非道な弾圧運動と結びつけるものだ」と指摘した。

中国から国外に逃れた亡命ウイグル人組織を束ねる人権擁護団体「世界ウイグル会議」もSNSへの投稿で、「スターバックスは同区に店舗を開業することで、極めて深刻な人権状況を再び無視することをまたしても選択した」と批判。

「国家による強制労働が依然として深刻な懸念事項となっている場所で、企業はその経済に貢献すべきではない」と付け加えた。

国連は2022年、新彊ウイグル自治区で100万人以上のウイグル人やその他のイスラム教徒少数民族が強制収容所に拘束されている問題について、「人道に対する罪」に当たる可能性があると警告した。

人権団体は、同自治区では今も、強制労働を含む重大な人権侵害が続いていると指摘している。

中国政府はこうした一連の人権侵害疑惑を否定し、同国の政策について、過激主義を根絶し新疆ウイグル自治区に経済発展をもたらすためのものだと主張している。

スターバックスは昨年、中国事業の立て直しを目指し、同事業の株式の過半数を投資会社の博裕資本(ボーユー・キャピタル)に売却すると発表した。(c)AFP