【9月30日 AFP】南太平洋の島国フィジーの首都スバにある高等裁判所の証拠品保管倉庫から、大量のコカインが盗み出され、小麦粉にすり替えられていた事件が発覚し、警察が捜査を進めている。

美しいビーチで知られ、世界中から多くの観光客が訪れるフィジーだが、中南米やアジアからオーストラリアやニュージーランドといった需要の大きい市場へと密輸される違法薬物の中継地点となっている。

フィジー警察は2019年の強制捜査で、1キロずつブロック状に包装されたコカイン計39ブロックを押収した。

ルシアテ・ツドラブ警察本部長によると、今年に入り捜査官が証拠保管倉庫からコカイン7ブロックがなくなっていることに気付いた。

これを重くみた警察は、証拠品保管倉庫に保管されていた残りのコカインすべての科学鑑定を実施した。

その結果、コカインはすべて持ち去られ、小麦粉にすり替えられていたことが判明した。

2019年の押収直後に実施された科学鑑定では、間違いなくコカインであることが確認されていたという。

フィジーやトンガといった南太平洋の島国は、中南米からのコカイン密輸の要衝に位置している。

この「太平洋ドラッグハイウエー」には近年、覚醒剤メタンフェタミンが殺到している。

こうした違法薬物は流出してフィジーの一般市民の手に入るようになり、かつては重大犯罪がほとんどなかった静かな地域社会で、薬物依存症が拡大している。

また、静脈注射によるメタンフェタミンの回し打ちによってエイズウイルス(HIV)感染も拡大。フィジー政府は最近、成人の60人に1人が感染したとして「国家的な緊急事態」を宣言した。(c)AFP