【9月12日 AFP】国連(UN)は11日、1989年の天安門事件の犠牲者を追悼する集会を香港で主催していた活動家に対し、香港国家安全維持法(国安法)違反の罪で長期の拘禁刑が言い渡されたことについて、判決の取り消しを求めた。

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は声明で、ボルカー・ターク高等弁務官がこれらの判決を取り消すよう求めるとともに、国安法を中国の国際人権法上の義務に適合させるよう改めて呼びかけたと発表した。

香港の裁判所は同日、追悼集会を主催してきた民主派団体「香港市民愛国民主運動支援連合会(支連会)」の元幹部である李卓人被告(69)、鄒幸●(●は丹にさんづくり)被告(41)、何俊仁(アルバート・ホー)被告(74)の3人に対し、国家の安全を脅かす罪で拘禁5〜7年の判決を言い渡した。

2019年の大規模な民主派抗議デモを経て、中国政府が2020年に香港へ導入した国安法に基づく有罪判決に対しては、国連や人権団体、各国政府から非難の声が上がっている。

OHCHRのセイフ・マガンゴ広報官は11日の声明で、「本日、3人の活動家に長期の拘禁刑が科され、関連する市民社会組織に重い罰金が科されたことは、深刻な欠陥を持つ国安法がもたらしたまたしても遺憾な結果だ」と指摘。

3人の収監は「同法が可決されて以降、香港において市民活動の場に対する制限が強まり続けており、市民社会の指導者らに対して厳しい措置が取られている実態を示している」と批判した。

香港とマカオは以前、1989年6月4日に中国当局が民主化を求めるデモを武力弾圧した天安門事件の犠牲者を追悼する公の集会が許されていた、中国領内で数少ないの場所だった。しかし、国安法の施行以降、香港での公的な追悼活動は実質的に禁止されている。(c)AFP