【9月3日 AFP】リアム・ムーニーさん(40)にとって、オンタリオ湖は永遠にオンタリオ湖だ。

同じ思いを抱くカナダ人のために、ムーニーさんはオンタリオ湖を「アメリカ湖」に改称するよう指示するドナルド・トランプ米大統領の大統領令に抗議する野球帽をデザインし、販売を始めた。

ムーニーさんが帽子で話題を呼んだのは、今回が初めてではない。

ムーニーさんは昨年、トランプ氏の「MAGA(アメリカを再び偉大に)」運動でおなじみの赤い帽子に似せたベースボールキャップに、「Canada is not for sale(カナダは売り物ではない)」というメッセージを刺繍した商品を売り出し、大きな反響を呼んだ。

この行動は、カナダを「米国の51番目の州」にするよう繰り返し呼び掛けているトランプ氏の発言に着想を得たものだった。

オンタリオ州のダグ・フォード首相が、米国との間にくすぶる貿易戦争について話し合うため、当時のジャスティン・トルドー首相ら政府高官との会合にこの帽子をかぶって出席したことで、売上は急増した。

ムーニーさんは先週、トランプ氏が米加国境に位置するオンタリオ湖を今後は「アメリカ湖」に改称するよう指示する大統領令に署名したことを受け、新たな帽子の制作を開始した。

オンタリオ湖の名称は北米先住民の言葉に由来し、カナダのオンタリオ州が設置されるはるか昔から使われている。

新デザインの帽子は、前面に「Lake Ontario(オンタリオ湖)」の文字と小さなカエデの葉が、背面には「Canada is not for sale」と刺繍されている。

「現時点で、世界中から数千件の注文を受け付けた」と語るムーニーさんにとって、今回の改称命令は「荒唐無稽」であり、「極めて危険」なものだという。

オンタリオ湖に関しては両国が責任を共有すべきで、その管理においては相互に尊重し合うべきだとムーニーさんは訴える。

ムーニーさんによると、帽子の売り上げはオンタリオ湖の保護に取り組む団体に寄付するという。