■避難後、1分もたたずに自宅に水が到達

ドゥンゲ村では、ナブラジ・ウプレティさんが膝までつかる泥の中を自宅に向かって進んでいた。ウプレティさんには、スコップを持った2人の救助隊員が付き添っていた。

「どうしても必要な重要な書類がある」と切実な様子で訴えたウプレティさん。がれきの中を1時間にわたり探し回った結果、実際に泥の下から書類は出てきた。しかし、それは隣人のもので、探していたものとは異なっていた。見つかった書類はその後、所有者に手渡された。

この地域でレストランを営んでいたウプレティさん(40)は、避難後、1分もたたないうちに水が自宅に到達したと語り、「家は浸水した。100メートル逃げるのが精一杯だった」と当時を振り返った。店は大破したという。

同じドゥンゲ村の住民で、発災当時は首都カトマンズにいたというサントシュ・アドヒカリさんは、3日後に村に帰ってきた際には「もう何も残っていなかった」とAFPに話した。

被災地で泥の除去作業を行っている作業員らは、金製品などの個人所有物が時折見つかると話す。

しかし、スカウト隊「ネパール・スカウト」の救助隊員アイシュマン・クインケルさんは、「がれきは依然として膝の高さまであり、臭気がいたるところで漂っている」としながら、「おそらく遺体が埋まっているのだろう」と付け加えた。(c)AFP/Arunabh SAIKIA