【8月29日 AFP】タイ政府は28日、不法滞在や不法就労を含む特定の犯罪に関与した外国人の国外退去手続きを迅速化する首相府規則を施行し、「不良外国人は立ち去らなければならない」と警告した。「質の悪い外国人」に対処するための措置とされる。

タイは年間数千万人の外国人観光客を受け入れているが、その振る舞いに厳しい目が向けられるようになっている。

スラサック・パンチャルンウォーラクン観光・スポーツ相は27日夜のSNS投稿で「法を破る不良外国人は、観光客であれ労働者であれ立ち去らなければならない」と述べた。

スラサック氏は新規則について、公序良俗を乱す「質の低い外国人」に対処することを目的としたものだと説明した。

同氏のコメントは、特定の犯罪に関与した外国人の国外退去手続きを迅速化する新規則の施行に合わせて出されたもの。

特定の犯罪には、不法入国や不法滞在、不法就労、外国人事業法違反、公文書偽造および行使の他、5年以上の拘禁刑が規定されているあらゆる犯罪が含まれる。

アヌティン・チャーンウィラクン首相率いる政府が今年7月に承認したこれらの措置について、当局は「タイの文化的価値観を守る」ことを目的としていると説明している。

これまで強制送還は、主にケースバイケースで個別に判断されていた。

タイの官報に掲載された新規則には、「タイには観光、就労、ビジネスを行う外国人を歓迎する政策がある。しかし、一部の外国人が法令を順守していないことが判明した」と記されている。

タイは今年5月、薬物犯罪や性的人身取引、外国人事業法違反などで外国人の逮捕が相次いでいることから、外国人犯罪を抑制する取り組みの一環として観光目的滞在のビザ免除制度を大幅に厳格化した。

だが、それ以降も物議を醸す事案が後を絶たない。

7月には、バンコクの列車内で大声を出して騒ぎ、下品な言動を繰り返すイタリア人の10代の若者グループに対し、タイ人女性が毅然(きぜん)とした態度で注意する動画がSNSで拡散し、批判が殺到したのを受け、在タイ・イタリア大使館が謝罪する事態となった。

5月には、スペイン人とペルー人のカップルが屋外で性行為に及んでいるところを目撃され、国外退去処分となった。タイの法律では公然わいせつ罪に当たる可能性がある。(c)AFP