韓国大手企業、AI転換を本格化…現代自・サムスンが生成AI導入、機密流出リスクは課題
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【08月21日 KOREA WAVE】韓国の主要大手企業が人材や資金を投入し、全社的な「人工知能(AI)転換=AX」を加速させている。自社開発の生成AIから外部の大規模言語モデル(LLM)まで業務に取り入れ、生産性向上を図る一方、機密情報の流出などセキュリティー上の問題が活用を阻む課題となっている。
業界によると、現代自動車グループは2019年からデジタル・AI転換を段階的に進め、現在は一般職・研究職の社員の80%がAIを利用している。一部社員は業務用AIエージェントを自ら作成している。
同グループは2024年に社内生成AIプラットフォーム「H Chat Pro」を構築し、2025年から社員に開放した。セキュリティーを確保した社内環境で外部LLMを利用できる仕組みだ。
サムスンは2026年6月に「AI大転換」を宣言し、グループ全体でChatGPT、Gemini Enterprise、Claudeの外部LLM3種を導入した。業務の目的や特性に応じてAIを使い分け、生産性を高める狙いがある。下半期からは役員評価に占めるAXの配点も最大約10点引き上げた。サムスンディスプレイとサムスン電機は、AX業務を統括する最高AI責任者(CAIO)のポストを新設した。
SKは経営陣を中心にAXの具体策を検討している。Microsoft 365のAIアシスタント「Copilot」の導入に加え、OpenAIの法人向け「ChatGPT Enterprise」の社内利用についてもセキュリティーやシステム構成の面から検討中だ。SKハイニックスは半導体業務に特化した独自の生成AI「GaiA」を開発した。
一方、AI活用拡大に伴いセキュリティー対策も重くなっている。外部LLMの利用では、画面キャプチャーやコピー・貼り付け、ファイルのアップロードを監視する情報漏えい防止(DLP)システムや、ウェブフィルタリング、VPN、エンドポイント監視など複数の対策が必要になる。
こうした仕組みが同時に稼働すると、ウェブページやAIの応答、文字入力まで遅くなることがあり、現場からは業務効率が落ちるとの声も出ている。
自動車業界で勤務するエンジニアは、社内AIについて「AIが機密性が高いと判断した情報を暗号化し、解読に時間がかかる」と説明。一定時間で入力データが消去されるため、同じ質問を繰り返す必要があるとも話した。
流通業界の社員からは「何が機密情報に当たるのか判断が難しい。会社が明確なガイドラインを示してほしい」との声も出ている。
AIの専門家は、セキュリティーを理由にAI利用を避ければ利用者との業務格差が広がる可能性があると指摘。「企業はデータの機密度を分類するなど明確な基準を整え、セキュリティー対策による速度低下などを解消するインフラも構築する必要がある」としている。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News