■雨戸と街路樹

現在、「方角」「階数」「プール」「エアコン」「雨戸」「風通しの良さ」「屋外スペース」「日陰のあるテラス」「周辺の街路樹の有無」といった条件が、物件を探す買主や借主から頻繁に挙げられるようになっている。

不動産大手ネットワーク「ラフォレ」のヤン・ジェアノ社長は「買主は物件そのものだけでなく、その住み心地の良さを見るようになっている」と語り、「前回の熱波の時の室温はどれくらいだったか、夜間に換気(通風)は可能か、寝室でぐっすり眠れるかといった、非常に具体的な質問を不動産屋に投げかけてくる」のだと説明した。

この懸念はすでに一部の物件の魅力に影響を与えている。

パリ5区の高級住宅街で「大きな窓のある素晴らしい物件」の販売を担当する不動産エージェントのクリスチャン・トコト氏は、「内覧は多いものの、両側に窓がなくて風が抜けないため、顧客から『暑すぎる』と言われてしまう。まだ売れ残ったままだ」と明かす。

フランスでは長らく敬遠されてきたエアコンも、ジェアノ氏によれば「もはやまったくタブーではなくなった」という。

不動産メディア「PAP」のレティシア・キャロンCEOは、特に室外機の設置許可を得る手続きが複雑な集合住宅では、すでにエアコンが設置されていること自体が買主にとって大きなアピールポイントになると語る。売主側もこれに対応し、物件情報でエアコンや日よけ雨戸など、夏の快適性に関する機能をより強調するようになっている。