[KWレポート] 「AI時代」韓国入試の歴史的転換(下)…記述・論述式で私教育増加の恐れ
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【08月12日 KOREA WAVE】韓国で記述・論述式評価の拡大や大学修学能力試験(修能)の絶対評価への転換をめぐる議論が本格化する中、教育界からは十分な準備なしに制度を導入すれば、私教育市場がかえって拡大する恐れがあるとの懸念が出ている。過去の大学入試制度改革のたびに新たな形の私教育市場が生まれたため、同じ現象が繰り返される可能性があるとの指摘だ。
教育界によると、政府が私教育負担の軽減などを目標に大学入試制度を改編するたび、新しい入試向け私教育が登場してきた。2008年度の大学入試制度改革で高校の成績反映を強化し、入学査定官制度を導入すると、自己紹介書の作成や面接対策、ポートフォリオのコンサルティングを専門とする私教育市場が急速に成長した。
修能の絶対評価も私教育の減少にはつながらなかった。英語、韓国史、第2外国語を対象に2018年度から絶対評価が導入されたが、実施後は英語の私教育参加率がむしろ上昇した。
「修能英語の絶対評価導入が私教育需要に及ぼす影響分析」と題する論文によると、一般高校生の英語私教育参加率は2015年の32.6%から2016年には35.4%へ上昇した。2017年は35.3%と小幅に低下したものの、絶対評価が始まった2018年には38.1%、2019年には42.5%まで上昇した。その後も増加傾向が続き、2024年には48.8%、2025年も43.6%だった。
英語の選抜機能が弱まると、国語が新たな選抜科目として重視される「風船効果」も表れた。英語の絶対評価導入後、国語の標準点数最高点は直近8年間の平均で144.1点となり、それ以前の8年間より8.7点高かった。英語に代わり国語が選抜機能を担うようになり、国語の私教育需要も拡大したとの分析だ。
最近は中学・高校の成績評価で記述・論述式問題を増やす動きや、修能への導入可能性が取り沙汰される中、小学生向けの読書、討論、作文プログラムにまで需要が広がっている。思考力教育という趣旨とは裏腹に、記述・論述式対策の私教育が低年齢層へ拡大している形だ。
学術誌「教育文化研究」に掲載された「修能への記述・論述式評価導入に対する期待と懸念」と題する論文では、生徒らが記述・論述式問題について、大学で求められる思考力や論理力、問題解決力を評価する代案となり、高校教育を理解と思考中心へ変える契機になる可能性があると評価した。一方で、階層間の教育格差拡大や私教育を誘発する可能性が高いとの懸念も示した。
教育界は、記述・論述式評価の拡大を成功させるには、十分な熟議を先行させる必要があると強調している。教育現場の準備なしに導入すれば、その隙間を私教育が埋める可能性が高いという。
韓国教員団体総連合会は「大学入試に記述・論述式評価を導入することは、数十年間維持されてきた学力試験と修能の体制を全面的に改めることだ。生徒、保護者、教員に十分な準備期間を与え、社会的合意を形成しないまま一方的に進めてはならない」と指摘した。
さらに「採点方法の透明性と納得性を確保し、私教育増加の可能性に備えた対策を用意するなど、十分な教育的・社会的な議論を先行させる必要がある」と強調した。
(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News