【7月9日 AFP】台湾安全会議の李問副秘書長は8日、周辺海域における中国の「権威主義(独裁主義)的拡張主義」について、世界が行動を起こさなければ継続するだけだと警告し、中国政府の戦略を一度に大きな目標を達成しようとせず、サラミを薄くスライスするように小さな要求や行動を段階的に積み重ねることで、相手に気づかれないまま最終的な目的を達成する「サラミ戦術」と呼んだ。

中国の艦艇は、領有権を争う海域や島々に対する領有権を主張を強めるため、東シナ海、台湾海峡、南シナ海を日常的に航行している。

李氏は国際フォーラムで、中国は「サラミ戦術を通じて、絶えず限界を押し広げている」と主張。

中国の「権威主義的な拡張主義」には、自国の領有権の主張を強め、「国際水路を内水に変えようとする」試みが含まれ、軍艦、海警船、海洋調査船、海上民兵船が投入されているとして、「世界が懸念の声を上げず、行動を起こさなければ、この拡張主義は継続するだけだ」と警告した。

台湾海洋委員会(省庁に相当)の管碧玲主任委員(大臣に相当)は同フォーラムで、台湾、日本、フィリピンが「従来型の戦争の閾値未満に抑えるよう慎重に制御された、全く同じパターンの行動(グレーゾーン戦術)」に直面していると指摘。

「一連の行動が蓄積されたとき、全く新しい現状(既成事実)を作り出してしまう恐れがある」と述べた。

管氏は、国際的なパートナーが「現状について共通認識」を持ち、「次の危機が発生する前に」足並みのそろった対抗措置を準備する必要があると強調した。

米民主党のタミー・ダックワース上院議員は同フォーラムで、国際社会は中国が権利を主張する海域を航行し続ける必要があり、「中国共産党が私たちに自らの規範や、彼らが確立しようとしている新しい規範やルールに従わせようとする試みを明確に拒絶しなければならない」と訴えた。

7日にも、中国海警局の船2隻が沖縄県・尖閣諸島周辺の日本領海に侵入したばかり。(c)AFP