【6月21日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領とその側近は20日、第2次世界大戦時の民間人虐殺をめぐって同盟国ポーランドとの対立が強まる中、同国から授与された勲章を返上すると発表した。

ゼレンスキー氏は今月、第2次世界大戦時にポーランド人虐殺に関与したウクライナ民族主義組織「ウクライナ蜂起軍(UPA)」にちなみ、ウクライナ軍特殊部隊を「UPAの英雄たち」と命名し、ポーランドを激怒させた。

ポーランドの強硬右派カロル・ナブロツキ大統領は19日、ウクライナ側やポーランドのドナルド・トゥスク首相からの要請があったにもかかわらず、ゼレンスキー氏に授与されたポーランド最高位の勲章「白鷲勲章」を剥奪した。

ゼレンスキー氏はソーシャルメディアで、「われわれは、2023年に授与された白鷲勲章はウクライナ国民とわが国の軍隊に向けられたものだと信じていた。当時もそう説明されていた。本日、私はこの勲章をポーランド大統領に送り返す」と述べ、ポーランドの大統領府宛てに通常の郵便局から発送するために梱包(こんぽう)されている勲章の写真を投稿した。

声明には、「ウクライナは、ポーランド国民の支援と協力に感謝している」とも付け加えられていた。

この日、ゼレンスキー氏の側近と駐ポーランド・ウクライナ大使も、アンドリー・シビハ外相に続き、大統領への連帯を示すためポーランドから授与された勲章を放棄すると発表している。

ナブロツキ氏は、前任者が授与した勲章を剥奪するとした声明の中で、今回の措置は「ウクライナ国民に向けられたものではない」とし、ポーランドは今後もウクライナへの支援を続けると述べている。

UPAは1943~1945年、現在のウクライナ北西部ボルイニ州(第2次大戦前はポーランド領)で、ポーランド人民間人数万人を虐殺した。

ナブロツキ氏は、ウクライナによる「UPAを賛美する決定は、言語道断であるだけでなく、深く失望させるもの」であり、両国間の「和解」を損なうものだと批判した。(c)AFP