ロシアの「影の船団」取り締まり 仏、制裁対象のタンカー拿捕
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【6月1日 AFP】フランス政府は1日、ロシアが経済制裁を回避するために運用しているとされる「影の船団」の取り締まりの一環として、制裁対象のロシア系石油タンカーを大西洋上で拿捕(だほ)したと発表した。
エマニュエル・マクロン仏大統領はSNSへの投稿で、石油タンカー「タゴール(Tagor)」が5月31日朝、英国などの協力を得て国際水域で拿捕されたと明らかにした。
マクロン氏は「船舶が国際制裁を回避し、海洋法に違反し、ロシアがウクライナに対して4年以上続けている戦争に資金を提供することは容認できない」と強調。さらに、ヘリコプターから特殊部隊がロープで船体に降下して制圧する当時の映像を公開し、「こうした船舶は、誰もが利用する海の安全や環境への脅威だ」と非難した。
仏当局によると、タンカーはロシア北西部のムルマンスクを出港し、アフリカ・カメルーン西部の沿岸都市リンベに向かっていた。フランスのブルターニュ地方から西に約400海里(約740キロ)離れた沖合で停止させた。
当時、船体には偽のカメルーン国旗が掲げられていたが、書類検査によって国旗の不正が発覚した。なお、船内は「ほぼ空」の状態で、23人の乗組員が乗っていた。
海事当局によると、同船はわずか1週間前にはマダガスカル国旗を掲げてノルウェー沖を航行しており、追跡を逃れるために船籍を次々と変更する「フラッグ・ホッピング」を行っていたとみられる。
タンカーは現在、さらなる検査を行うため、フランス海軍の護衛のもとで指定の停泊地へと移動されている。
フランスがロシアの「影の船団」とみられる船舶に対する立ち入り検査を行ったのは9月以降で4隻目。これまでは罰金の支払いで航行を許可していたが、今年4月には無国籍船や検査拒否への罰則を倍増する方針を発表するなど、取り締まりを急速に強化している。
欧州連合(EU)の制裁対象となっている「影の船団」は約600隻に上るが、今回の拿捕に対し、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は「海賊行為だ」と述べ、欧州側の対応を強く非難している。(c)AFP/Jeremy Marot with Antoine Agasse in Brest
