コンゴのエボラ、「呪術による病」と思い込んでいるうちに感染拡大
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■「呪術」
同じくモンバワルに住むティモシー・ベディジョさんは、「ある高齢男性が、人々の死を招いた『呪術師』なのではないかと疑われた」と語った。
さらに、「病院に搬送されても、到着した数分後には亡くなってしまう。しかし医療従事者は、それがどのような病気なのかを特定できなかった。ある時は発熱だと言い、またある時は原因不明の流行病だと言っていた」と当時の混乱を振り返った。
バトソシさんによると、こうしたことから現代医に見切りをつけて伝統療法士の治療を受けることに決めた患者や、「神のしもべ」を名乗る宗教家を頼って祈りをささげてもらうことにした患者もいるという。
その後の数日間で、近隣地域や州内にエボラウイルスが広がった。
今回のエボラ流行の発生地の一つとなったブニアの近郊の町、ルワンパラにある病院の職員は、「最初は混沌としていた。死亡例が相次ぎ、人々はそれを呪術のせいだと考えていた」「患者が搬送されてきても、われわれは通常の入院患者として対処していた。その病気をエボラと結びつけるような具体的な兆候がなかったからだ」と語った。
コンゴの医療インフラは、人手も資金も大幅に不足している。
コンゴの医療は国際機関に大きく依存しているが、ドナルド・トランプ米大統領のホワイトハウス復帰以降、特に米国からの支援金が大幅に削減されている。
前出の病院職員は、「エボラのような感染症の発生を検知する上で技術的な限界に直面している。適切な防護具が不足していたため、一部の医療従事者まで感染してしまった」と語った。
この病院職員によると、搬送されてきた患者は到着後24時間以内に死亡した。
一方、ルワンパラ保健区域の市民社会当局者アイザック・ニャクリンダさんは、「孤立集落では感染した人々が自宅で亡くなり、家族がその遺体を扱っている」「私たち住民は、それが本当に流行病なのかどうか分からなかった。政府の介入が遅れたことが悔やまれる」と語った。