【5月21日 東方新報】肥満に脂肪肝を併発するケースが、中国で深刻な代謝健康問題となっている。5月11日に開かれた「健康中国・新たな力――肥満と脂肪肝予防啓発公益活動」の発表会で、中国医学科学院北京協和医院臨床栄養科の陳偉(Che Wei)主任医師は、中国では肥満者の約8割が腹部肥満に該当すると指摘した。

陳氏は、腹部肥満は単に「お腹が出ている」状態ではなく、男性でウエスト90センチ超、女性で85センチ超の場合、内臓脂肪が基準を超えている可能性が高いと説明した。内臓脂肪は長期間にわたり肝臓に付着し、脂肪肝を引き起こす。これが中国で脂肪肝が増えている主な原因だという。

脂肪肝は、体内の代謝バランスが崩れていることを示す警告サインでもある。適切な対策を取らなければ、脂肪性肝炎、肝線維症、肝硬変へと進行する可能性があり、さらに心血管疾患や脳血管疾患、2型糖尿病、高尿酸血症など、さまざまな慢性疾患のリスクも高まる。

解放軍総医院第一医学センター内分泌科の母義明主任医師は、「臨床データでは、体重を3~5%減らすだけでも脂肪肝は大きく改善することが確認されている。10%以上減量できれば、肝線維症の改善にも効果が期待でき、肥満や脂肪肝の改善が『難しいこと』から『実現可能なこと』へ変わりつつある」と述べた。

現在、中国では肥満者の脂肪肝併発率が81.8%に達しており、国民の健康を脅かす「見えにくい慢性疾患」となっている。首都医科大学付属北京地壇医院肝病センターの謝雯主任医師は、「減量の鍵は肝臓にある」と指摘する。

謝氏によると、脂肪肝は全身の代謝機能を乱し、インスリン抵抗性を引き起こすことで、体が脂肪をため込みやすく、燃焼しにくい状態になる。そのため、根本的に減量を進めるには、「脂肪燃焼」と「肝機能保護」を同時に行う必要があるという。

これまで多くの人は、減量といえば体重を減らすことばかりに注目し、脂肪肝の改善や代謝機能の回復を軽視しがちだった。こうした中、国民に正しい減量知識を広めるため、「肥満と脂肪肝の早期検査・早期治療健康管理行動計画」の啓発バスが北京市、上海市、広東省(Guangdong)広州市(Guangzhou)で展開されている。専門医による診察や健康チェック、生活関連イベントなどを通じ、予防と治療に関する知識を普及している。

母氏はまた、生活習慣改善に加え、新たな技術や医療手段の発展によって、今後の体重管理や代謝管理にはさらに多くの科学的アプローチが活用されるようになると述べた。

人気健康情報ブロガーの李鶴(Li He)氏は、「専門的で信頼性の高い減量情報は、数百万人、場合によっては1000万人規模にも届く」としたうえで、より多くの医療従事者が情報発信に参加し、肥満や脂肪肝の危険性について社会全体の理解を深めるべきだと呼びかけた。(c)東方新報/AFPBB News