イスラエル、米紙NYタイムズ提訴へ パレスチナ人被拘禁者への性暴力報道は「歪曲」と主張
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【5月15日 AFP】イスラエル首相府と外務省は、イスラエルの刑務官、兵士、入植者、尋問官によるパレスチナ人被拘禁者に対する性暴力が「横行している」と告発した調査報道をめぐり米紙ニューヨーク・タイムズを提訴する方針を発表した。
首相府と外務省の共同声明によると、ベンヤミン・ネタニヤフ首相とギドン・サール外相は、ニューヨーク・タイムズに対する名誉毀損(きそん)訴訟の提起を命じた。
声明によると、訴訟は「ニコラス・クリストフ氏がニューヨーク・タイムズに、現代の報道においてイスラエル国に対してなされた最も醜悪で歪曲(わいきょく)されたうその一つを掲載した」ことを受けたもので、同紙もこのうそを支持したとしている。
クリストフ氏がコラムニストとして11日に論説記事として発表したこの調査報道は、イスラエルが占領するパレスチナ自治区ヨルダン川西岸で、イスラエル人入植者やイスラエルの治安要員から性的暴行を受けたと主張する14人の男女から集められた証言に基づいている。
調査報道は、「兵士、入植者、国内治安機関シンベトの尋問官、そして何よりも刑務官による、男性、女性、さらには子どもに対するイスラエルによる性暴力の横行」を詳述している。
報告報道によると、「イスラエル指導部がレイプを命じたという証拠はない」。だが、同報道は昨年3月に発表された国連報告書を引用し、性暴力がイスラエルの「標準作業手順(SOP)」と化していると指摘している。
イスラエル外務省は調査報道の発表時にこれを否定し、クリストフ氏の調査報道は「イスラム組織ハマス関連ネットワークとつながりのある未確認の情報源に基づいている」と述べた。
同省はまた、ニューヨーク・タイムズが2023年10月7日のイスラエル攻撃時にハマスが行った性暴力に関するイスラエルの独立系報告書(同日発表)を「弱体化させる」ために、意図的に発表時期を合わせたと非難した。
イスラエル軍は、ガザ紛争の引き金となった2023年のハマスによる攻撃以来、ヨルダン川西岸で数千人のパレスチナ人を拘束している。(c)AFP