米陪審、NYで中国の「秘密警察署」運営した男に有罪評決
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【5月14日 AFP】米国の陪審は13日、米国在住の中国反体制派を監視するキャンペーンの一環として、ニューヨークで中国の「秘密警察署」を運営していた男に有罪評決を下した。
司法省の声明によると、盧建旺(ハリー・ルー)被告(64)はマンハッタンのチャイナタウンに「秘密警察署」を設置・運営する中国政府の非合法工作員として活動した罪で、30年以下の拘禁刑を科される可能性がある。
盧被告と陳金平被告は2023年4月に逮捕され、中国公安部のためにオフィスビルを拠点として秘密警察署を運営していたとして起訴された。
カナダや複数の欧州諸国も、同様の中国の「秘密警察署」の取り締まりを強化している。これらの存在は、スペインを拠点とする人権団体「セーフガード・ディフェンダーズ」によって初めて明らかにされた。
中国の秘密警察署は、その存在をほとんど、あるいは完全に隠蔽(いんぺい)して運営されていることが多いが、米当局によると、マンハッタンの秘密警察署にはニューヨークにある中国総領事館の職員が訪れていたという。
セーフガード・ディフェンダーズによると、中国の秘密警察署は、中国国民に対し帰国して刑事訴追を受けるよう圧力をかけている。
連邦捜査局(FBI)ニューヨーク支局次長のジェームズ・C・バーナクル・ジュニア氏は、「盧建旺被告は、中国政府の政治的目標を推進するため、ニューヨーク市の秘密警察署を利用して中華人民共和国(PRC)の反体制派を標的にしていた」と述べた。
FBI捜査官は2022年10月に初めてこの秘密警察署を捜索し、「福州警察海外サービスステーション、ニューヨーク、USA」と書かれた青い横断幕を発見した。福州とは、中国南東部の福建省の省都福州市を指している。
司法省は、「ニューヨークの秘密警察署は、中国公安部が世界中に警察の海外サービスステーションを設置するグローバルな取り組みの一環だった」と指摘。
「盧被告は、中国政府のために情報収集を行うよう、公安部の担当者(ハンドラー)から指示を受けていた。例えば、中国から逃亡して米国に移住した民主活動家の所在を突き止めるといった活動だ」と付け加えた。
中国政府は昨年12月、「いわゆる秘密警察署は存在しない」と述べていた。
中国外務省の林剣報道官は定例記者会見でこの事件について問われると、「中国は法治国家であり、常に国際法を厳守し、すべての国の司法主権を尊重してきた」と述べた。
盧被告の共犯者である陳被告は評決を待っている。(c)AFP