■AIの影響

一方、映画祭のティエリー・フレモー代表はAIとその影響力について懸念を示し、失業する人が業界内で増えていることを指摘した。

「確かなことは...ここカンヌでは、私たちはアーティスト、脚本家、俳優、声優など、この職業に従事するすべての人々と共に立っている」と11日、記者団に語った。

だが、映画祭側は同日、AIにも注力する米SNS大手メタ社との複数年のスポンサーシップ契約を締結したことを発表している。

映画祭でプレミア上映されるスティーブン・ソダーバーグ監督のドキュメンタリー映画『John Lennon: The Last Interview(原題)』でも、メタ社がビートルズのジョン・レノンとその妻ヨーコ・オノの映像をAIで生成するために提携しており、同社がこの議論の中心にいるのは確かだ。

■「戻ってきて」

ソダーバーグ監督は、今年の映画祭に参加する数少ないハリウッド監督の一人だ。スティーブン・スピルバーグ監督やクリストファー・ノーラン監督といった他の監督は参加を見送った。

ハリウッドのスタジオは今年、カンヌでブロックバスター作品の発表をしていない。これは、2月のベルリン国際映画祭でも同様だった。ユニバーサル、ディズニー、ワーナーなどの巨大スタジオが、欧州の映画祭を避けている理由についてはさまざまの憶測を呼んでいる。

これについてフレモー代表は10日、「(ハリウッドの)スタジオが戻ってくることを切に願っている」とし、不参加の理由は、スケジュールの問題や業界の混乱に起因すると述べている。(c)AFP/Adam PLOWRIGHT, Fiachra GIBBONS