サンチェス首相、スペインは「NATOの信頼できる加盟国」 米国が資格停止を検討との報道受け
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【4月25日 AFP】米国が対イラン軍事作戦への支援を拒否したスペインの北大西洋条約機構(NATO)加盟資格停止を検討しているとの報道を受け、スペインのペドロ・サンチェス首相は24日、同国はNATOの「信頼できる加盟国」だと強調した。
ロイター通信は匿名の米当局者の話として、米国防総省が対イラン軍事作戦に非協力的なNATO加盟国への制裁案を検討する内部メールの中で、加盟資格停止の選択肢について概説していたと報じた。
サンチェス氏は欧州連合(EU)首脳会議に出席するためキプロスを訪問中、記者団に対し英語で「スペインはすべての義務を履行しており、NATOの信頼できる加盟国だ」「したがって、私は全く心配していない」と述べた。
その後スペイン語で、「われわれはメールではなく、公式文書と米国政府がこの件に関して示した立場に基づいて行動する」と述べた。
世界最強の軍事同盟であるNATOの加盟国を資格停止または追放する規定は、NATOの基礎となる北大西洋条約には存在しない。
ロイター通信の報道に関する質問に対し、米国防総省のキングスリー・ウィルソン報道官は、「同盟国が張り子の虎ではなくなり、それぞれの役割を果たすようにするため、大統領が信頼できる選択肢を確保できるようにする」と述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
ドナルド・トランプ米大統領は、中東を巻き込む紛争に非協力的なNATO加盟国を繰り返し非難し、裏切り行為とみなしてきた。
フランス、スペイン、イタリアなどの一部のNATO加盟国は、対イラン軍事作戦のために派遣された米軍機の領空通過や基地使用を認めなかった。
トランプ氏はまた、イランが事実上封鎖しているエネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡に、軍艦を派遣するようNATO加盟国に呼び掛けたが、応じる国はなかった。
トランプ政権がNATO加盟国の施設や領土を無条件に米国に開放すべきだと考えていることが、NATO内の緊張を高めている。
イタリアのジョルジャ・メローニ首相はキプロスで記者団に対し、「NATOは団結を維持しなければならない。団結こそが力の源泉だと信じている」と述べた。
サンチェス氏は、スペイン政府の立場は「同盟国との全面的な協力だが、常に国際法の範囲内でだ」と述べた。
サンチェス氏は、2025年1月にトランプ氏がホワイトハウスに復帰して以来、度々標的にされている。
サンチェス氏は昨年、トランプ氏がNATO加盟国に要求した国防費の国内総生産(GDP)比5%までの引き上げを拒否した。これを受けトランプ氏はスペインをNATOから追放するとほのめかした。
サンチェス氏は、米軍が1月3日に実施し、ニコラス・マドゥロ大統領を排除した南米ベネズエラへの軍事介入を非難したほか、米国の同盟国であるイスラエルに対しても激しい批判を展開している。(c)AFP