【4月22日 AFP】ニュージーランド(NZ)の閣僚が、インドとの自由貿易協定(FTA)計画によるインド人移民数万人の流入を「バターチキン津波」と表現し、物議を醸している。

NZ政府は来週、ニューデリーでインドとのFTAに署名する予定だ。

NZ政府はインドとのFTAを「一世代に一度の」画期的な合意と称賛。自国企業が世界で最も人口の多いインドの広大な市場にアクセスできるようになることを期待している。

だが、連立政権の一角を担ってきた右派ポピュリスト政党「NZファースト党」は、FTAによってインド人数万人がニュージーランドに流入する恐れがあるとして、連立を離脱した。

同党の離脱により、法案の成立には、野党・労働党の協力が必要になる。

NZファースト党の副党首、シェーン・ジョーンズ地域開発相は20日、リアリティー・チェック・ラジオで、同党は対インドFTAを「決して受け入れない」と主張。

「どれだけ批判されようとも、バターチキン津波がニュージーランドに押し寄せることには絶対に同意しない」と述べた。

この発言は、在NZインド関連団体から人種差別的だと広く非難された。

オークランド・インド人協会のシャンティ・パテル会長は公共放送RNZに対し、「これは誰にとっても極めて憂慮すべき発言だ」と語った。

野党議員のプリヤンカ・ラダクリシュナン氏は、この発言を「露骨な人種差別」だと非難。

「容認できない発言だ。政治家がするべき発言ではない」と述べた。

クリストファー・ラクソン首相は、ジョーンズ氏の発言は「無益だ」と述べた。

当局はAFPに対し、FTAによりインド人移民2万人以上がNZに入国する可能性があると語った。

NZファースト党は、FTAによりニュージーランドがインドに15年間で340億NZドル(約3兆1900億円)を投資する義務を負うことについても懸念を示している。

労働党もこの投資義務への懸念を理由に、FTAを支持するかどうかをまだ決定していない。(c)AFP