AIは雇用を奪わず再編へ 人材不足が海外展開の課題に
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【4月24日 東方新報】人材サービス会社マイケル・ペイジ(Michael Page)が発表した「2026年中華圏エグゼクティブ信頼感インサイト報告」によると、中国の労働市場ではAIの活用が進む一方で、雇用は単純に代替されるのではなく、職務の高度化が進んでいる。
調査では6割以上がAIを生産性向上に有効と評価したが、実務での活用には慎重さも見られた。AIの導入はITや研究開発にとどまらず、経営、財務、マーケティングなど幅広い分野に広がっている。
同社の大中華圏シニア・マネージング・ディレクター、ルパート・フォースター(Rupert Forster)氏は「中国では一部の職種に変化は出るが、多くは高度化する」と指摘し、営業や技術分野では引き続き採用需要が強いとした。一方で、AIに依存しすぎると顧客理解や思考力が弱まる可能性もあると警鐘を鳴らした。
また、中国企業の海外展開も本格化しており、ローカル企業の約2割が海外進出を戦略の柱に据えている。進出先は東南アジアが中心で、北米や欧州も引き続き重要市場とされる。ただし、現地理解と国際的視野を併せ持つ人材の不足が大きな課題となっている。
採用動向では、3割以上の企業が人員拡大を計画する一方、業界ごとに見通しは分かれる。医療や消費関連分野は比較的前向きだが、金融や製造業は慎重な姿勢が目立つ。
さらに、中国では転職意欲の高まりを背景に、人材市場の流動性も上昇している。企業は事業拡大に加え、人材流動による欠員補充にも対応する必要がある。
報告は、AIの普及と中国企業のグローバル化の進展を背景に、人材の質と戦略的な配置の重要性が一段と高まっていると指摘している。(c)東方新報/AFPBB News