イラン停戦合意はトランプ氏の「完全勝利」か、それとも「TACO」か
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【4月9日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領はイランとの停戦合意後、「完全な勝利」を宣言した。だが、この合意は「TACO(Trump Always Chickens Out、トランプはいつもチキって退く)現象」を裏付ける新たな証拠だと指摘する声もある。
トランプ氏は姿勢を大きく転換させ、「今夜、一つの文明全体が滅び、二度と戻らないだろう」と警告していたかと思えば、12時間もたたないうちに停戦合意を世界平和にとって重要な日だと称賛した。
だが、薄氷の停戦合意をめぐっては多くの未解決の問題が残されている。特にトランプ氏が終末論的な脅迫を実行に移すつもりだったのかどうかは大きな疑問点だ。
ジョージ・ワシントン大学メディア学部長のピーター・ロッジ氏はAFPの取材に対し、「トランプ大統領は、自身がますます予測不可能な存在で、ますます信頼できない同盟者であることを証明している」とコメント。
元実業家で「トランプ自伝 アメリカを変える男(原題:Trump: The Art of the Deal)」という著書も出しているトランプ氏は、ディール(取引)の相手から最大限の譲歩を引き出すために、最大限の影響力を行使する交渉スタイルを長年好んできた。
トランプ氏は、イランの発電所や橋などを攻撃し、同国を「石器時代」に戻すという誓いを含む自身のアプローチは目的を達成したと主張した。
トランプ氏は停戦合意発表直後、AFPの短い電話インタビューに応じ、「完全な勝利だ。100パーセントだ。疑いの余地はない」と述べた。
ホワイトハウスも、すべてが計画通りに進んだと主張し、トランプ氏は当初から「エピック・フューリー(壮絶な怒り)作戦」を4~6週間で完了させる計画だったと述べた。
キャロライン・レビット報道官は記者会見で、「軍事作戦の成功が最大限の影響力を生み出し、トランプ大統領とそのチームが厳しい交渉に臨むことを可能にした」と述べた。
だが、トランプ氏は関税から戦争、デンマーク自治領グリーンランド併合の脅迫に至るまで、あらゆる場面で同じ戦術を用いてきたと指摘する声もある。特に市場がネガティブな反応を示し始めると、その傾向が顕著になる。
この現象は「TACO」と呼ばれている。トレーダーの間で使われ始めた言葉だ。