【4月16日 CNS】「長年の努力を経て、中国の自主イノベーション能力はすでにある転換点を越えた。外部の力で中国の発展を逆転させることは難しい」

3月22日、北京市で開かれた中国発展ハイレベルフォーラム2026年年次総会で、中央財経委員会弁公室の常務を担当する副主任、韓文秀(Han Wenxiu)氏はこう語り、中国の発展に対する自信と底力を示した。この発言は、現実を踏まえた冷静な判断に基づくものだ。かつては重要分野で他国に握られた技術や部材が中国の大きな痛手となっていたが、今ではそうした「ボトルネック」の一覧はますます短くなり、自主的に制御できる技術の一覧はますます長くなっている。

この一方が短くなり、一方が長くなる変化の背後には、中国の科学技術分野での実力の着実な向上がある。現在、中国のイノベーション指数順位は初めて世界10位以内に入り、世界の上位100のイノベーションクラスター数でも3年連続で世界首位となった。

今の中国に目を向ければ、新エネルギー車は世界市場を走り、AI大規模モデルは次々と登場し、人型ロボットは世界を驚かせ、半導体の中核技術でも新たな突破が生まれている。中国のイノベーションには、まるで加速装置が入ったかのような勢いがある。事実が示しているのは、封じ込めや制限が強まるほど、中国の自主イノベーションを支える内発的な力も強まるということだ。

中国が科学技術分野で次々と成果を上げていることについて、多国籍企業の経営者たちも相次いで高く評価している。米アップル(Apple)のティム・クック(Tim Cook)CEOは、「中国は自動化とスマート製造の分野で驚くべき進歩を遂げ、少し前までは想像も難しかった精度と効率を実現した」と率直に語った。また、中国のロボット産業の発展は非常に印象的で、中国のAIが次にどこまで進むのか早く見てみたいとも述べた。

中国のイノベーション力の向上は、巨額の資金投入だけによるものではなく、実効性のある発展の道筋によって支えられている。2025年には、研究開発費(R&D)の対GDP比が2.80%に達し、初めて経済協力開発機構(OECD)諸国の平均を上回った。イノベーション主導の発展を深く進める中で、中国は科学技術イノベーションが産業イノベーションを導き、産業の高度化が科学技術の進化を促すという道を切り開いてきた。こうして良好なイノベーション環境が形づくられ、企業は研究開発に専念し、大胆に挑戦しながら、技術面での優位性を築き続けることができるようになった。

海外では、中国の産業競争力は補助金や保護政策によって支えられているという見方もある。だが、それは明らかに事実に反している。中国のイノベーション発展の鍵は、効率が高く、しかも整った産業体系の中にある。中国の南と北にある2つの「圏」が、そのことを最もよく示している。

長江デルタ(上海市、江蘇省<Jiansu>、浙江省<Zhejiang>)地域には、新エネルギー車の「4時間産業圏」があり、1社の新エネルギー車メーカーが4時間以内に必要な部品をすべてそろえることができる。深セン市(Shenzhen)のロボットバレーには、ロボットの「30分産業圏」があり、企業は車で30分以内に必要な部品を一通り調達できる。

こうした世界でも類を見ない産業チェーンの効率が、企業に大きな総合コスト優位をもたらしているのであり、単なる補助金で実現できるものではない。さらに重要なのは、中国のイノベーションの土台が人材にあることだ。研究室から生産ラインへ、産業団地からスタートアップの集まる街へと、無数の人びとが人一倍の努力を重ね、今日の成果を築き上げてきた。

クック氏が語ったように、中国の開発者コミュニティーは非常に才能にあふれ、絶えずイノベーションの限界に挑み続けている。彼らは新たな質の生産力の典型であり、繁栄とチャンスをもたらしている。世界的な視野で見れば、中国の科学技術の発展は、決して内向きに進められてきたものではない。中国は常に開放、協力、共存共栄の理念を掲げ、発展の成果を世界各国と分かち合うことを目指してきた。

阿里巴巴集団(アリババグループ、Alibaba Group)主席の蔡崇信(Joseph Tsai)氏は、その流れを的確に見ている。蔡氏によれば、中国の科学技術はすでに蓄積の時期を終え、百花繚乱のように成果が一気に現れる段階に入った。2025年には、中国のオープンソースモデルの世界ダウンロード数が世界トップとなり、世界全体でAI利用のハードルを下げ、知能技術を人類共通の財産へと近づけた。不確実性が広がる今の世界において、中国の科学技術が持つ確実性は、世界に自信を与えている。中国は世界のイノベーションにとって最良の実験場にもなっている。

康氏の言葉は本質を突いている。「サッカーの試合をするなら、当然トップリーグに行かなければならない。私たちは中国の自動車産業にさらに力を入れていく。世界のリーダーになるには、ベンツは中国に根を下ろさなければならない。中国こそが最良の場所だ」

ローランド・ベルガー(Roland Berger GmbH)のグローバル共同社長、デニス・デポー(Denis Depoux)氏のたとえはさらに分かりやすい。デポー氏は、外国企業にとって中国はまるで「ジム」のような存在だという。外資系企業は競争力を備え、素早く動き、最先端のイノベーションを中国に持ち込み、中国でイノベーションを進めなければならない。

まさにこのことが示しているのは、中国のイノベーションの発展は、世界にとって脅威ではなく、むしろチャンスだということだ。今後5年間、中国は109件の重大プロジェクトを実施し、伝統産業の高度化を進めるとともに、新興産業を拡大し、さらに多くの1兆元級産業クラスターを育てていく。新たなチャンスは次々と生まれていくだろう。

香港中文大学(The Chinese University of Hong Kong)(深セン)公共政策学院の鄭永年(Zheng Yongnian)院長は、「中国の5か年計画と同じ方向を向いて進んでこそ、利益を得ることができる」と語った。この言葉は、「中国と歩むことは、チャンスと歩むことだ」という本質をよく表している。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News