【4月15日 CNS】「今後24か月の間に、わが社は中国で数十種類の新製品を投入する」、メルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)のオラ・ケレニウス(Ola Kallenius)会長兼CEOは3月22日、「中国発展ハイレベルフォーラム2026年年次総会」でこのように述べた。

ざっと計算すると、今後ほぼ2~3か月ごとに、メルセデス・ベンツの新製品が中国市場に投入されることになる。この目標の背後には、勇壮な志だけでなく、確固たる自信がある。

この春、国際情勢は、地政学的リスクの継続、貿易保護主義の台頭、サプライチェーンの急速な再編など、深刻かつ複雑な変化を遂げている。こうした背景を踏まえ、今回のフォーラムでは「不確実性への対応:グローバルリスク、成長の機会、そして協力」が議題の一つとして設定された。

まさにこうした状況下で、外資企業は「真金(確かな資金)」をもって中国市場への「信任票を投じている。中国商務部の最新データによると、今年最初の2か月間(1~2月)の中国全土で新設された外資系企業数は、前年同期比14%増の8631社、実際に使用された外資投資額は1614億5000万元(約3兆7198億円)に達した。

なぜ外資はこれほどまでに中国を重視するのか?

これについて、新興5か国(BRICS)(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)が設立した国際開発金融機関「新開発銀行(New Development Bank)」の総裁でブラジル前大統領のジルマ・ヴァナ・ルセフ(Dilma Vana Rousseff)氏の「中国は世界の安定と成長、貿易および技術革新における安定的な力であり、中核的な原動力である」という言葉が、その答えを示している。

英国系大手銀行「スタンダードチャータード銀行(Standard Chartered Bank)」のビル・ウィンターズ(Bill Winters)CEOもまた「中国は不安定な世界における安定したプラットフォームであり、より多くの国際的な投資機会を勝ち取るだろう」と率直に語っている。メルセデス・ベンツのケレニウス会長も「中国は世界経済の安定装置で、成長の源だ」と明言している。

過去数十年を振り返ると、世界経済成長の大部分は中国によってもたらされた。昨年、中国経済は目覚ましいパフォーマンスを示して成長目標を達成した。今年設定された成長目標は4.5~5%だが、中国のGDP総額がすでに140兆元(約3225兆6000億円)に達していることを考慮すれば、将来の成長規模は依然として非常に大きいと言える。

世界経済の成長鈍化と貿易保護主義の台頭という複雑な環境にあって、中国が提供するこのような確実性は、外資企業の経営幹部にとって特に貴重なものとなっている。また、欧州最大のドイツ系コンサルタント企業「ローランド・ベルガー(Roland Berger GmbH)」の大中国圏グローバル・マネージング・ディレクターのデニス・デポー(Denis Depoux)氏は「私のキャリアを通じて、欧州、米国、そしてアジアの他の地域も極めて激しい景気変動を経験してきた。それに比べ、中国経済はより強い安定性を備えている」と述べた。

この確実性は決して抽象的なものではない。中国は、国連の産業分類に掲げる全ての産業を有する世界で唯一の国であり、「第14次五か年計画(2021-2025)」以降、毎年の製造業付加価値額は30兆元(約691兆2000億円)を超え、主要な工業製品200種類以上の生産量は世界一である。また、中国は14億人を超える人口を抱え、中所得者層は4億人を超え、今後10数年間でその数は8億人に達すると見込まれている。市場の需要の余地は大きく、可能性に満ち、その将来性は計り知れない。

整った産業チェーン、拡大を続ける消費市場、絶えず深化する改革開放は、外資企業の創業とイノベーションのための豊かな土壌を築いている。またもう一つ見逃せない要因がある。中国の人的資源の総量、科学技術人材の総量、研究開発要員の総量は世界一であり、科学・技術・工学・数学分野の卒業生は年間500万人を超えていることだ。言い換えれば、中国の発展を支える生産要素の特性は、絶えずアップグレードされ続けているのだ。

外資企業の経営幹部たちの将来を見据えての「中国の発展」に対する自信は、言葉の端々に表れている。デップー氏は「外国の投資家にとって中国はまるで『フィットネスクラブ』のようなものだ。外資企業は競争力を備え、迅速に行動し、最先端のイノベーションを中国に持ち込み、中国でイノベーションを進めていかなければならない」と表現した。

「我々は未来に対して非常に楽観的だ」と語るメルセデスのケレニウス会長は、今年の中国における投資と協力の重点について「イノベーション、テクノロジー、成長」という3つのキーワードを挙げた。会長は、メルセデス・ベンツの北京本社と上海の研究開発拠点を拡大し、より多くの新エネルギー車の車種を投入し、人工知能の応用を推進し、生産と研究開発にロボットを導入していくことを明らかにした。

「一本の木では林にならず、一本の弦では音楽は生まれない」、米国アップル(Apple)のティム・クック(Tim Cook)CEOは、この言葉で協力の重要性を表現した。彼は、アップル社が中国の製造業の高度化プロセスに参加できることを誇りに思っており、「今後もサプライチェーンのパートナーと手を携えて、中国のスマート製造の発展をより高いレベルへと推進していく」と述べた。

不確実性がつきまとう時代にあって、自信は金よりもはるかに貴重である。中国は、自らの成長の確実性を、世界のとっての新たな機会へと変えている。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News