インドで燃料のパニック買い 「満タン拒否」に不満の声も
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【3月26日 AFP】インドで25日、中東情勢の緊迫化に伴う供給不足への不安から、ガソリンスタンドに市民が殺到し、各地で長い車の列ができた。政府は燃料在庫は十分にあるとの声明を出したが、不安の払拭(ふっしょく)には至っていない。
2月下旬に始まった米国・イスラエルによる対イラン攻撃以降、世界の原油輸送の約5分の1が通過する要衝・ホルムズ海峡は事実上閉鎖されており、エネルギー価格が急騰している。インドは原油需要の85%以上を海外供給に依存しており、特に警戒感が強まっている。
現状、インド国内の小売価格は安定している。ナレンドラ・モディ政権は「備蓄は適切で、在庫も十分だ」と説明。石油省高官も記者団に対し、「デマを信じず、パニック買いに走らないでほしい」と呼び掛けた。
しかし、政府の要請とは裏腹に、各地で混乱が拡大。西部グジャラート州では燃料販売量が通常の2倍に達し、警察が燃料貯蔵庫の警備を強化した。
給油所で1時間並んだという男性は「2000ルピー(約3400円)分に制限され、満タンにできなかった」とAFPに語った。別のスタンドでも300ルピー(約510円)分しか購入できないなど、給油制限も起きている。
地元メディアによると、南部テランガナ州では「在庫なし」の看板を掲げる店が続出。隣接するカルナタカ州でも異例の行列により、一部の供給拠点が閉鎖を余儀なくされた。国内最大の石油販売会社、インド石油公社(IOCL)は「燃料不足の噂(うわさ)は全く根拠がない」と沈静化に躍起になっている。(c)AFP