「隠れ残業」に対する「オフライン休憩権」の保障を提言・中国
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【4月3日 東方新報】近年「隠れ残業」が関心を集めている。デジタル時代における仕事の境界線をどのように定めるべきか。2026年の全国両会(全国人民代表大会と全国政治協商会議)の期間中、複数の代表・委員が、労働者のオンライン業務で発生する「隠れ残業」に対する「オフライン休憩権」を保障するよう提案した。
全国政治協商会議委員で全国総工会(全国労働組合)弁公室元主任の呂国泉(Lu Guoquan)氏は、現行法における労働時間の定義は依然として勤怠管理のレベルにとどまっていると指摘する。最高人民法院が活動報告への記載や典型的な判例の公表などを通じて「実質的な労働+明らかな休息時間の占用」という裁判基準を明確にしているものの、地域によって法執行の尺度にばらつきがあるとして、法律レベルで労働者の「オフライン休憩権」を明確化するよう提案した。
司法実務の観点から見ると、「隠れ残業」の認定も徐々に模索される段階にある。全国人民代表大会代表で四川省弁護士協会会長の李世亮(Li Shiliang)氏は、「隠れ残業」はデジタル時代の新たな問題であり、近年の司法実務では「隠れ残業」に対して一定の判断基準が形成されつつあると説明する。一般的には、オンライン上の業務が報告書やデータなど明確な成果物を生み出し、かつ比較的固定的な時間を占める場合、残業と認定される可能性があるという。
李氏は、労働契約で双方の権利義務を明確にし、オンライン上の業務の方法や労働時間の計算などについて取り決めを行い、紛争を減らすよう提案している。
企業レベルでは、効率と権利の間でどのようにバランスを取るかが、新たな経営課題となりつつある。全人代の代表で「好医生薬業集団」の耿福能(Geng Funeng)董事長は「職務によって責任や労働時間に大きな差がある。生産現場の従業員の残業は比較的判定しやすい一方、管理職の一部は職務範囲が広いため、労働時間がかなり柔軟になってしまう」と指摘する。
耿氏は「企業は、管理において職務ごとの責任を区別するとともに、明確な記録と補償の仕組みを構築すべきだ」と強調した。「オンライン上の『隠れ残業』について明確な記録が提供できる場合、企業は残業として合理的な補償を行うべきだ」とし、さらに「企業は制度や文化の構築を通じて、従業員の帰属意識を高めるべきだ」と付け加えた。(c)東方新報/AFPBB News