【3月17日 AFP】イスラエルのイツハク・ヘルツォグ大統領は16日、エルサレムの公邸でAFP通信の独占インタビューに応じ、レバノンでの地上作戦を展開する中で、欧州諸国はイスラム教シーア派組織ヒズボラを「根絶」するための取り組みを支持すべきだと訴えた。

■「歴史的分岐点」にある対イラン戦

ヘルツォグ氏は、現在進行中の米・イスラエルとイランとの紛争について「歴史的な分岐点」にあると指摘。「長年にわたって続く果てしない戦争と流血の根本原因であるテヘラン(イラン政権)を阻止し、地域の方向性を変える瞬間が来た」と述べ、対イラン戦の正当性を強調した。

また、イランによる弾道ミサイル開発の脅威に触れ、同政権を打倒することは「欧州の国家安全保障上の最大利益にかなう」と主張。

「欧州は、ヒズボラを根絶するためのあらゆる努力、いかなる努力をも支持すべきだ」と述べ、「目的地に到達したいのであれば、時には戦争に勝つ必要があるということを理解すべきだ」と続けた。

ヘルツォグ氏はさらに「長きにわたり対話を続けた。今は実行(攻撃)の時だ」として、国際社会に米国との共同攻勢を支援するよう呼び掛けた。「常にイスラエルを批判するのではなく、われわれや米国を助けてほしい。真の変化をもたらし、地域の未来を変えるためだ」と強く迫った。

■レバノン政府と軍への要求

イスラエルは、レバノン当局がヒズボラの武装解除という公約を果たしていないと繰り返し批判してきた。こうした状況についてヘルツォグ氏は「本来はレバノン軍がすべき仕事だが、彼らには能力の限界があることも承知している」と述べ、「われわれはレバノンとその軍に対し、なすべき仕事を果たすよう求めている。われわれがレバノンに対して望んでいるのは平和だけだ」とした。

フランスのエマニュエル・マクロン大統領が提案した両政府による直接交渉については、「非常に前向きな進展」と歓迎。「レバノンとの関係を前進させる機会を持つべき時期だ」と述べ、対話に期待を寄せた。

■国家の中の国家「ヒズボラ」

ヒズボラは1982年のイスラエルによるレバノン侵攻を受け、イランの支援で結成された。2000年にイスラエル軍を撤退に追い込んだことでアラブ世界での影響力を拡大し、レバノン国内で「国家の中の国家」と呼ばれるほどの勢力を築いた。

イスラエル軍は16日、一連の戦闘開始以降、ヒズボラの戦闘員400人以上を殺害したと発表。一方のレバノン当局は、死者数が900人に迫り、100万人以上が避難を強いられているとして、人道的危機の悪化に警鐘を鳴らしている。(c)AFP/Marc JOURDIER