【3月6日 AFP】英国の選挙管理委員会が5日公表したデータによると、反移民を掲げる強硬右派政党「リフォームUK」は、2025年10~12月の3か月間に全政党で最も多くの献金を集めた。タイを拠点とする仮想通貨投資家からの300万ポンド(約6億9000万円)の献金が後押しした。

ナイジェル・ファラージ党首率いるリフォームUKは、2025年全体でも中道右派・保守党に次いで2番目に多くの献金を集めた。

献金額が急増する中、リフォームUKが世論調査の政党支持率で、キア・スターマー首相率いる中道左派の与党・労働党を数か月にわたりリードしてきたこと、その高い支持を5月に予定されている地方選での勝利につなげたいと考えている。

選挙管理委員会によると、2025年10~12月にリフォームUKは540万ポンド(約11億3000万円)以上の献金を集めた。保守党は約400万ポンド(約8億4000万円)、労働党は198万ポンド(約4億2000万円)だった。

リフォームUKへの献金額には、タイを拠点とする航空起業家で仮想通貨投資家のクリストファー・ハーボーン氏からの300万ポンドの献金も含まれている。

ハーボーン氏のリフォームUKへの献金は、昨年8月の900万ポンド(約18億9000万円)と合わせて、1200万ポンド(約25億2000万円)に上る。

2025年全体で、リフォームUKは約1880万ポンド(約39億5000万円)の献金を集めた。保守党の2060万ポンド(約43億2000万円)に迫る金額で、労働党の約1010万ポンド(21億2000万円)を大きく上回っている。

半年間で1200万ポンドの献金をしたハーボーン氏は、近年の英国政治史上、最も多額の個人献金をした一人となる。同氏は過去にも、ブレグジット党やボリス・ジョンソン元首相時代の保守党に多額の献金をしている。

中道左派のシンクタンク「公共政策研究所(IPPR)」の上級研究員、クリス・ビック氏は、「英国の世論調査で首位に立っている政党(リフォームUK)は現在、タイに住むたった一人の個人に経済的に依存している」「これは大きな懸念材料だ」と述べた。

英政府は、選挙への外国からの干渉を防ぐため、政治献金に関する規則の厳格化を提案しており、これには政党に献金する個人や企業に対するチェック強化も含まれる。

ビック氏は、「富裕層、特に国外在住の富裕層が、私たちの代表制民主主義の基盤である政党制度に過大な影響力を及ぼすために資金を投入している場合、有権者が自分の発言力が薄れていると感じるのも無理はない」と付け加えた。

リフォームUKの広報は、これらの数字はむしろ反移民を掲げる同党への支持の高まりを反映していると主張。

「これらの数字は、リフォームUKの並外れた勢いを示している。2四半期連続で他のどの政党よりも多くの献金を集めたことは、英国中の人々が真の変化をもたらすためにわが党を支持していることを証明している」と述べた。(c)AFP