【3月5日 AFP】韓国の裁判所は4日、妊娠36週の女に帝王切開を行い、取り出した赤ちゃんを冷凍庫に入れて死亡させたとして殺人罪で起訴された医師2人に対し、懲役刑を言い渡した。

韓国は人工妊娠中絶を非犯罪化しているが、政治的行き詰まりにより、歴代政権は人工妊娠中絶を規制する新たな法律を制定できていない。

2024年、妊娠36週で人工妊娠中絶手術を受けたと主張するユーチューブ動画を投稿した女(20代後半)が、国民の激しい非難を浴びた。妊娠36週は、ほとんどの赤ちゃんが子宮外で生存できる時期だ。

動画はすぐに削除されたが、スクリーンショットがインターネット上で拡散し続け、警察は女と手術に関わった医師らの捜査を開始した。

ソウル中央地方法院の広報担当者は4日、AFPの取材に対し、医師2人が赤ちゃんに対する殺人罪で有罪判決を受けたと述べた。

手術が行われた病院の院長は懲役6年と損害賠償11億5000万ウォン(約1億2300万円)、手術を担当した医師は懲役4年が言い渡されたという。

女は、殺人の共犯の罪で懲役3年の執行猶予付き判決を言い渡された。

聯合ニュースによると、裁判所は妊婦がしばしば経験する社会的・経済的困難を考慮に入れ、比較的軽い量刑にしたと説明した。

判決言い渡しに先立ち、裁判所は、2人の医師が女の赤ちゃんを帝王切開で出産させ、冷凍庫に入れて死なせるよう手配した経緯について聴取した。

聯合ニュースによると、裁判所は判決文で、「被害者は冷凍室で、太陽の光を見ることも、息をすることもなく死亡した」「被害者が経験したであろう苦痛と恐怖は想像を絶する」と述べた。

女は、妊娠に気づいたのは妊娠後期に入ってからだと供述している。(c)AFP