韓国・仁川空港免税店、観光客最多でも売り上げ減…ロッテと現代が再進出
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【03月04日 KOREA WAVE】韓国の仁川国際空港で、過去最多の観光客が訪れているにもかかわらず、免税店の売り上げは低迷している。この中で、第1・第2旅客ターミナルにおける免税区域の事業者として、ロッテ免税店と現代免税店が再選定された。ロッテは香水・化粧品の「DF1」区域、現代は酒類・たばこの「DF2」区域をそれぞれ担当する。
関税庁の発表によれば、2025年の国内免税店利用客数は2948万人に達し、過去最高となった。一方で、売上高は12兆5340億ウォン(約1兆5800億円)で前年比11.9%減少し、新型コロナウイルス禍前の2019年(24兆8586億ウォン=約3兆1360億円)のほぼ半分にとどまった。とくに訪韓外国人観光客は1894万人と最多だったものの、それが免税店売り上げの増加には結びついていない。
この背景には消費チャネルの多様化がある。伝統的な免税店に加え、ロードショップや百貨店、体験型のビューティー店舗などが購買の選択肢として台頭している。特にCJオリーブヤングやダイソー、ムシンサなど、いわゆる「オルダム」と呼ばれる店舗群が、KビューティーやKフードの体験拠点として存在感を高めている。
また、これまで需要の柱だった中国の代理購入業者や団体客が減少し、個人旅行客中心の消費構造へと変化している。高価格帯の高級ブランド品や化粧品への需要も縮小傾向にあるという。
免税店事業者の入札で提示された1人当たり賃料は、ロッテが5345ウォン(約680円)、現代が5394ウォン(約690円)だった。これは2023年に新羅免税店や新世界免税店が提示した8000〜9000ウォン台(約1000円前後)より約4割低い水準だ。仁川国際空港の免税店は利用客1人当たり支払う賃料の仕組みとなっているため、客数が増えても必ず利益が増えるわけではない。
実際、新羅免税店と新世界免税店は赤字と賃料負担を理由に事業権を返上している。証券アナリストは「出国客が増えても売り上げへの転換が進まず、固定費負担が膨らんでいる」と指摘する。
ロッテと現代は、単に売り上げを拡大する従来路線から離れ、収益性を重視する戦略へと舵を切った。仁川空港の免税店再編は、数量重視から質重視への転換を象徴する動きとなっている。
(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News