第9回党大会閉幕を記念する閲兵式で演説するキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記。その背後に娘の姿が見える=労働新聞(c)KOREA WAVE
第9回党大会閉幕を記念する閲兵式で演説するキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記。その背後に娘の姿が見える=労働新聞(c)KOREA WAVE

【02月27日 KOREA WAVE】北朝鮮は25日夜、第9回朝鮮労働党大会の閉幕を記念する閲兵式を平壌(ピョンヤン)の金日成広場で開いた。キム・ジョンウン(金正恩)総書記は演説で「わが武力はあらゆる状況に備えている」と述べ、「いかなる勢力の軍事的敵対行為に対しても直ちに苛烈な報復攻撃を加える」と強調した。ただ、北朝鮮が誇示してきた核ミサイルをはじめとする戦略兵器は姿を見せなかった。

労働新聞は26日付紙面の9~12面を割き、閲兵式の全過程を詳報。今回の行事を党大会の成果を「軍事的形式で総括する最初の儀式」と位置付けた。

キム・ジョンウン総書記は、党大会で新たに選出した党中央軍事委員会の指導部と並んで主席壇から閲兵式を観覧した。娘も出席が確認された。娘は党大会の公式日程には姿を見せず、閉幕後の記念行事にのみ参加した。

キム・ジョンウン総書記は演説で「党第9回大会を記念する盛大な儀式が開かれた」と述べ、「本日の記念閲兵式は、困難な闘争を誇らしく総括した自負に満ち、再び新たな偉大な開拓へ向かう気勢を誇示する場となる」と語った。

閲兵式では電子戦部隊や空挺部隊などが行進し、夜空では空軍機が飛行を披露した。朝鮮中央テレビ映像より。

朝鮮中央テレビが同日公開した映像によると、今回は事前行事に約2時間を充てた。金日成広場では各軍の軍楽隊が演奏し、空では発光スーツを身に着けた空挺部隊が五角形の星を形作りながら集団降下するなど、祝祭色の強い演出が目立った。空軍戦闘機による華やかな飛行も続き、従来よりも厳粛さを抑えた構成となった。

閲兵式には名誉騎兵隊や各軍種・兵種・専門兵種など約50の徒歩部隊、飛行部隊が参加した。1部隊が約300人規模とされることから、参加兵力は約1万5000人とみられる。

電子戦部隊、軍医・看護部隊、空挺部隊、輸送作戦部隊など、2025年10月の党創建80周年記念閲兵式で呼称されなかった部隊も登場した。キム・ジョンウン総書記は20~21日の党大会事業総括報告で、今後5年間に「有事の際に敵国の衛星を攻撃する特殊資産」や「敵の指揮中枢をまひさせる極めて強力な電子戦兵器体系」の開発と実戦配備を指示しており、電子戦部隊はこの任務を担うと推定される。

北朝鮮は最近、無人機専門部署を新設するなど、ウクライナ戦争参戦の経験を踏まえ軍の近代化を加速させているとの見方もある。

一方、2025年10月の閲兵式とは異なり、今回の式典では大陸間弾道ミサイル(ICBM)や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)といった戦略兵器は登場しなかった。華やかな事前行事と兵力行進を前面に出し、党大会を記念する政治的意味を強調しつつ、内部結束に重点を置いた構成とみられる。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News