韓国でW杯・五輪の単独中継に議論…「普遍的」視聴権の制度改正へ
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【02月27日 KOREA WAVE】韓国で、国際スポーツ大会の単独中継をきっかけに「普遍的視聴権」を制度的に保障すべきだとの声が強まっている。2026年のミラノ・コルティナ冬季五輪がJTBCによる単独中継となったことを受け、制度改正の議論が加速している。
さらに、6月開幕予定の2026 FIFAワールドカップも単独中継が予定されている中、イ・ジェミョン(李在明)大統領が制度改善を指示。所管する放送メディア通信委員会が関連法令の見直し作業に着手した。
政府関係者によると、同委員会は放送法および関連告示の改正案準備を進めている。地上波のみを視聴する世帯や高齢者など、アクセスが限定されやすい層の視聴機会拡大を柱とし、3月中の改正方向確定を目指す。国会でも放送法改正に向けた議論が本格化し、資料提出や意見聴取を通じて協議が続いている。
現行法では五輪やワールドカップ、アジア大会などは「国民関心行事」に分類され、国民の普遍的視聴権を保障するよう定められている。ただし、共同中継を義務付ける強制規定はなく、権利を取得した事業者が単独放送を選択しても法的拘束は難しいのが実情だ。
国際オリンピック委員会(IOC)から2026~2032年の五輪韓国中継権を取得したJTBCは、今回の大会を地上波で放送しない方針を示した。五輪が地上波で放送されないのは初めてとされ、国会では「視聴機会が制限された」との指摘が相次いだ。
イ・ジェミョン大統領は24日の国務会議(閣議)で「国際的行事に対する国民のアクセスを幅広く保障する制度改善が必要だ」と強調。行政指導を通じた再販売交渉の仲介や、法改正の並行検討が進められている。
もっとも、6月のワールドカップ開幕までに制度改正が間に合うかは不透明だ。業界関係者は、高額な中継権取得費や広告収入減少など現実的な制約を挙げつつ、「法的強制力が整えば状況は変わる可能性がある」との見方を示している。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News