【2月19日 AFP】極左に責任があるとされる極右活動家が撲殺された事件を受けて、フランスの極右政党「国民連合(RN)」のジョルダン・バルデラ党首(30)は18日、エマニュエル・マクロン大統領とその支持者たちが極左勢力を増長させたと非難した。

カンタン・デランクさん(23)は12日に南東部リヨンの大学で行われた極左政治家の演説に対する極右の抗議活動の傍らで少なくとも6人から襲撃され、重度の脳損傷を負い、その後死亡した。

事件を受け、3月の地方選と2027年の大統領選を前に、フランスでは極右と極左の緊張がさらに高まっている。2027年大統領選では、RNの候補者が勝利する公算が大きいと見られている。

バルデラ氏は、マクロン氏と著名な中道派政治家であるガブリエル・アタル元首相とエドゥアール・フィリップ元首相が「極左の最悪の悪党に国民議会(下院)の扉を開いた」「大統領は、特に国民議会において極左が制度化されたことに対し、道義的かつ政治的責任を負っている」と非難した。

2024年総選挙では、マクロン氏の支持者と極左を含む左派が「コルドン・サニテール(防疫線、元々は、感染症の広がりを防ぐために使われた障壁を指すが、不必要で危険なイデオロギーや政党を封じ込めることも意味する)」と呼ばれる戦略で極右に対抗し、極右を政権から排除しようとした。

形勢逆転を狙うバルデラ氏は、極左に対する「コルドン・サニテール」の構築を呼び掛け、極左政党「不屈のフランス(LFI)」を孤立させ、既に多数の議員が存在する国会を含む機関からLFIを排除し、3月の地方選でもLFIを排除するよう呼び掛けた。

イタリアの極右政党「イタリアの同胞」を率いるイタリアのジョルジャ・メローニ首相は、デランクさん殺害事件は「私たちに衝撃を与え、深い悲しみをもたらしている」と述べた。

メローニ氏はソーシャルメディアで、「左翼過激派とつながりのあるグループに襲撃され、複数の国に広がるイデオロギー的憎悪の風潮に圧倒された20歳を少し超えたばかりの少年の死は、欧州全体の傷だ」と述べた。

LFIと距離を置く左派政治家が出る中、中道左派・社会党の現職議員で元大統領のフランソワ・オランド氏も18日早朝、LFIとは組まないと表明。

オランド氏はBFMTVに対し、「地方選において、決選投票で社会党や革新左派政党がLFIが組むことはあり得ない。それは明らかだ」と語った。(c)AFP