【2月7日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は、バラク・オバマ元大統領とその妻ミシェル・オバマ夫人を猿に見立てた人種差別的な動画を投稿したが、6日に野党・民主党だけでなく与党・共和党の一部からも激しく批判されて削除した。

トランプ氏が2020年大統領選に関する陰謀論をあおる1分間の動画の終盤で、オバマ夫妻の顔を猿の体に合成した画像が約1秒間映し出された。

オバマ夫妻の登場時、BGMとして「ライオンは寝ている」が流れていた。

トランプ氏が5日午後11時44分(日本時間6日午後1時45分)に自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で共有した動画は、2020年大統領選で米投票集計機メーカー「ドミニオン・ボーティング・システムズ」が選挙結果を不正に操作するのを助長したという主張を繰り返すものだった。

ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官は当初、この騒動を軽視し、画像は「トランプ大統領をジャングルの王、民主党員をライオン・キングのキャラクターに見立てたインターネットミーム動画からのものだ」と述べた。

レビット氏はAFPへの声明で、「偽りの怒りをやめ、米国民にとって本当に重要なきょうの出来事を報道してください」と述べた。

だが、トランプ氏のアカウントに動画が掲載されてから約12時間後、通常はわずかなミスも認めない政権が異例の譲歩を見せた。

ホワイトハウス高官は動画について、「ホワイトハウスの職員が誤って投稿したもので、削除された」と述べた。

オバマ夫妻は現時点で、本件についてコメントしていない。

民主党はこの投稿に猛反発したが、ホワイトハウスの方針転換のきっかけとなったのは、共和党の一部からの激しい反発の声だとみられる。

共和党唯一の黒人上院議員ティム・スコット氏は、この動画を「このホワイトハウス(トランプ政権)で見た中で最も人種差別的な行為」と評した。

スコット氏は「偽物であることを祈っている」と述べ、トランプ氏に動画の削除を求めた。

同じく共和党の上院議員ロジャー・ウィッカー氏は、この投稿は「全く受け入れられない。大統領は投稿を削除し、謝罪すべきだ」と述べた。(c)AFP