■「タイタン」の死亡事故で注目された潜水艇

オーシャンエクスプローラーの潜水艇「ネプチューン」は科学的な収集と観察ができるよう設計されており、もう一つの潜水艇「ナディール」は高性能カメラとライトを備えている。

オーシャンXの潜水艇チームを率いるデーブ・ポロック氏は、潜水艇の利用価値に懐疑的な科学者もいるが「潜水艇を経験した後は、ほぼ全員がその意見を変える」と語った。

潜水艇の360度の視界は、遠隔操作無人潜水艇(ROV)が船に送る平面的な映像とは「全く異なる視点」を提供する。バンドン工科大学のフスナ氏も「自分で見ると全然違う」と語る。

潜水艇では、生物発光を見ることができる。多くの深海生物がコミュニケーションや防御、交尾相手を引き寄せるために放つ光だ。

すべてのライトが消され、完全な暗闇に包まれた後、潜水艇からライトを数回点滅させると、プランクトンやクラゲ、エビ、魚類から青白い光が星々のように広がる。

潜水艇をめぐっては、2023年にタイタニック号の見学ツアー中に圧壊した「タイタン」の死亡事故で注目された。ポロック氏によると、オーシャンエクスプローラーの潜水艇は「安全に設計されており、4日間の緊急生命維持を含むバックアップシステムが装備されている」という。

より深い海の探査ではROVが利用される。オペレーターが多関節コントローラーを使って数千メートルの深海に潜水するROVの油圧アームを操り、海底で撮影される映像がずらりと並ぶ画面に映し出される。まるで荒涼な地形を探査する惑星探査機のようだ。

深海の海底は、地図化されていない場所が多く、探査も十分に行われていない。

インドネシア国立研究革新庁の甲殻類専門家ピピット・ピトリアナ氏は「私たちの地球、私たちの海の大部分は深海だ。しかし、深海の生物多様性について、私たちはほとんど何も知らない」と語った。(c)AFP/Sara HUSSEIN