移民取り締まりが逆風に トランプ政権、軌道修正模索か
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【1月27日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は26日、連邦政府による移民政策に抗議していたミネアポリスの市民2人が、移民・税関捜査局(ICE)職員に射殺されたことを受け、国境・移民送還政策を統括するトム・ホーマン氏を同市に派遣した。全国規模で広がる反発を抑える狙いで、これまでの強硬姿勢を一転させ、融和的な姿勢を示した。
ホワイトハウスは、ICE職員による発砲の映像が拡散し、全国規模に拡大する反発への対応に追われている。ミネアポリスでの市民射殺をめぐっては、ビル・クリントン氏やバラク・オバマ氏元大統領の他、共和党内からも批判の声が上がっている。
トランプ氏は、ホーマン氏を現地に派遣して「直接報告を受ける」と述べた。ホーマン氏の派遣をめぐっては、政治的ダメージを政権側が認めたことを意味するものと捉えられている。事実、ICEによる過度な取り締まりに米国人の過半数が反対しているとの世論調査結果も出ている。
トランプ氏はまた、これまで繰り返し汚職を非難してきたミネソタ州のティム・ウォルズ知事(民主党)と「非常に良い」話し合いができたと述べ、これまでの攻撃的なトーンを弱めた。
さらに、ミネアポリス市のジェイコブ・フレイ市長(同じく民主党)にも電話をかけたとした。フレイ市長は「現在の状況が続くことはない」とトランプ氏が語っていたとし、また「一部の連邦捜査官」が27日にミネアポリスを離れることを明らかにしたが、詳細には触れなかった。
ホワイトハウスでは、キャロライン・レビット報道官が「ホワイトハウス内の誰も、トランプ大統領を含め、人々が傷ついたり命を落としたりするのを見たいとは思っていない」と述べ、24日にICE職員に射殺された看護師、アレックス・プレッティさんに追悼の意を表した。
これまで、トランプ政権の高官らはプレッティさんを「国内テロリスト」と呼んでいた。
さらに方向転換を示す兆候として、米メディアは物議を醸している国境警備隊のグレゴリー・ボビーノ司令官がミネアポリスを離れると報じた。ただ、国土安全保障省(DHS)は解任については強く否定した。ボビーノ司令官は、ミネソタでのICEの作戦を主導してきた人物だ。