海南「封関」1か月 インバウンド好調、三つの変化
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【1月30日 東方新報】海南自由貿易港(海南自貿港)の「封関(島全体で税関手続きを一体運用する仕組み)」運用の進捗に関する記者会見が19日に開かれ、海南省旅遊・文化広電体育庁の李海鋼(Li Haigang)副庁長は、全島での封関運用が始まって最初の1か月、インバウンド市場に政策効果が早くも表れ、好調なスタートとなったと説明した。
李海鋼氏によると、2025年12月18日の封関開始以降、海南のインバウンド市場には主に次の三つの変化がみられる。
第一に、入境客が急増し、市場の勢いが増している。2025年12月の入境の宿泊者数(延べ人数)は77.3万人泊で、前年同月比59.5%増となった。インバウンド市場は全体としてコロナ禍前の水準を上回ったという。封関運用によって制度面の開放が進み、それが海外からの集客につながっているとした。
第二に、訪問客の地域構成が多様化している。ロシア、東南アジア、香港・マカオ・台湾といった従来の主要市場は堅調に伸び、欧米やオーストラリア・ニュージーランドなど遠距離の市場も好調だった。12月の訪問者数は、英国が前年同月比56%増、フランスが83%増、イタリアが144%増、スペインが62%増、オーストラリアが52%増となった。海南の認知度と集客力が、より広い国・地域に広がっていることを示すデータだという。
第三に、消費行動が変化し、滞在型の旅行が増えている。2025年12月のインバウンド消費額は1億4140万米ドル(約223億3695万円)で、前年同月比63%増だった。離島免税での買い物人気は続き、化粧品や国産ブランドの高品質商品などが好調だった一方、消費の中心は「買い物目的」から体験重視へと移りつつあるという。また滞在日数も伸び、1人当たりの平均宿泊数は2024年の3.37泊から今年は3.96泊へ増加した。長めの滞在を前提としたリゾート利用が目立ち、海南の高付加価値型の観光地としての強みが表れているとした。
李海鋼氏は「封関運用の初月だけでも、規模、客層、内容の面で前向きな変化が確認できた」と述べ、今後は、客源市場の掘り起こし、プロモーションの強化、受け入れ体制の充実という三つの柱でインバウンドの拡大を図る考えを示した。
海南は今年、主要な送り出し市場で少なくとも10回の誘致・PR活動を行う計画で、海外の旅行会社や航空会社を招いた現地視察や商談を通じて連携を深める。また、中国国際旅行交易会などの大型イベントを継続的に海南で開催できるよう働きかけ、世界観光経済フォーラムの誘致も目指す。「ビザ免除+免税」を前面に打ち出しながら、インバウンド促進策を確実に実行し、サービスの質を高めて「国際観光消費センター」としての存在感を強めたいとしている。(c)東方新報/AFPBB News