【三里河中国経済観察】異国の住民、新年に希望
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【1月29日 CNS】新年の鐘が鳴る前から、浙江省(Zhejiang)義烏市(Yiwu)の鶏鳴山にある外国人住民の多い居住コミュニティは、ぬくもりのある年末の雰囲気に包まれていた。
夜のとばりが下りると、コミュニティの活動センターには人の出入りが続く。きちんと身なりを整え、新しい一年を迎える準備をする人もいれば、忙しさをひと段落させ、椅子に背を預けて一息つく人もいた。
午後7時を過ぎるころ、テレビから習近平(Xi Jinping)国家主席の2026年新年の挨拶が流れ、皆の視線がそろって大画面に向かった。
その晩、コミュニティの中国語教室が終わった後、外国人住民と地元住民が輪になって座り、新年の挨拶のライブ配信を見守った。外国人の中には一言一句を完全に理解できない人もいたかもしれないが、「皆さんが心から喜び、仕事でも成果を上げ、あらゆることが期待できる一年になりますように!」という言葉が伝わると、部屋には熱く誠実な拍手が広がった。
「『万事皆可期(どんなことも、これから良くなると期待できる)』って、本当にいい言葉だよね」。イエメン出身の偉華(Wei Hua)さんは「三里河中国経済観察」の取材に対し、「誰もが小さな目標を持っている。新しい一年は、もっと良くなっていきたい」と話した。
この共感は言葉の壁を超え、中国という土地で彼らが遠く故郷を離れて夢を追い、未来を切り開いてきた実感とも重なる。また、過去5年にわたり中国が高品質な発展を揺るがず推進し、世界と発展の機会を分かち合ってきたことがもたらした変化をも映し出している。
2025年は「第14次五か年計画」の締めくくりの年に当たる。習近平主席は新年の挨拶でこの5年を振り返り、「私たちは奮い立って前進し、数々の困難と試練を乗り越え、目標と任務を円満に達成し、中国式現代化の新たな歩みを着実に進めた」と述べた。
偉華さんも強くうなずく。「中国では、本当に夢のために努力し、幸せのために働いている。幸福感でいっぱいだ」と語る。
この5年で中国の経済規模は110兆元(約2503兆7210億円)、120兆元(約2731兆3320億円)、130兆元(約2958兆9430億円)という節目を次々に超え、2025年には140兆元(約3186兆5540億円)に達すると見込まれている。外部からの衝撃を的確に吸収しながら、国の総合力と国際的影響力は高まり続け、中国はイノベーション力の伸びが最も速い経済体の一つになった。
いまの中国は、もはや「世界の工場」にとどまらず、世界の製造業における革新の中心地へと変わりつつある。受託生産から自社ブランドへ、追随から先導へ――義烏の商人たちも、デザインや技術、サービスで新たな国際競争力を築き、ここで起業し定住する外国人も増えている。
アウトドア用双眼鏡ブランドの創業者、陳嘉佳(Chen Jiajia)さんは、この5年で事業を従来の受託生産から海外向けの自社ブランド展開へと切り替え、国際市場で確かな足場を築いた。「中国には整ったサプライチェーンと効率的な物流がある。製品の競争力は、そうした土台に支えられている」と話し、信頼できる一つ一つの工程がブランドの成長を後押しし、国内外の顧客を引きつけていると語った。
また、スペインで20年暮らした後、中国に戻って起業した羅麗(Luo Li)さんにとっては、新年の挨拶の中の「私たちはこれからも心を開き、世界を受け入れる」という言葉が特に印象に残ったという。羅麗さんは「小さな商いから始めて、祖国に少しでも貢献したい」と語った。
世界情勢が不安定さを増す中、肌の色も言葉も経歴も異なる人びとがこの多国籍居住コミュニティに集い、ともに新年を迎える姿は、中国の対外開放を象徴する光景と言える。
上海協力機構(SCO)天津サミットから、海南自由貿易港の全島封関運用、そして各国と手を携えた「一帯一路(Belt and Road)」の推進まで、中国は責任ある大国としての姿勢と担いを具体的な行動で示している。
深夜のコミュニティは、外の闇が深まる一方で、灯りは温かく、人びとの輪はにぎやかだ。中国語で新年の願いを口にする人もいれば、友人と写真を撮り合い、この一年最後の夜を記録する人もいる。
外国人住民のひとり、ベン・ハッサンさんは2026年が順調な一年になることを願い、「中国語をもっと流暢にして、中国の友人ともっと上手にコミュニケーションしたい」と話した。羅麗さんは商売がさらに軌道に乗ることを願い、「自分の小さな家庭をしっかり切り盛りし、国という大きな家にも力を尽くしたい」と語った。
習近平主席が新年の挨拶で述べたように、「山や海を越えて夢を求めれば、遠いとは感じない。道は長くとも、大股で前へ進もう」。一人ひとりの努力、企業の革新、制度の整備、そして開放の歩みが力となって合わさり、中国の経済社会を前へ押し進め、その上にそれぞれの夢が支えられていく。
新しい一年、中国は「万事皆可期」だ。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News