米国の圧力強まる中、グリーンランドで一部住民が避難計画
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【1月18日 AFP】デンマーク自治領グリーンランドの領有について米国が強い意欲を示す中、グリーンランドの住民たちは、米国による侵攻が現実のものとなった場合の対応を検討し始めている。
首都ヌーク在住の女性、ウルリッケ・アンダーセンさん(40)は、米国による侵攻が始まれば、娘と共に自宅を離れることを決めているという。
「以前は自分の国のために死ぬ覚悟があったけれど、子どもができたことで全てが変わった」とAFPに語った。
グリーンランドの人々はこれまで、このような事態を想定すらしていなかった。しかし、希少な鉱物資源が豊富で、米軍にとって戦略的な北極地域に位置する、デンマーク自治領グリーンランドの領有について、ドナルド・トランプ米大統領がその意思を明確にしてからは、自治領を取り巻く状況が一変した。
グリーンランドの人々はまだパニックには陥っていないが、最悪の事態が起きた場合の行動について考えざるを得なくなってきている。
「どこに隠れるか、どんな薬を備蓄する必要があるかを考えている」と学生のヌヌ・ビンザーさん(35)は語る。ビンザーさんは「まだ実行には移していない」と言うが、すでに一部の人は冷凍庫を満たし、水やガソリンを備蓄したり、発電機を購入したりしている。
実際に侵攻が起きた場合の対応については、当局からはまだ何の指針も示されていない。
ヌークのスーパーマーケットには、まだ商品が数多く陳列されており、パニック買いが広がっている兆候もほとんど見られない。
それでも、ツアーオペレーターとして働くアンダーセンさんは脱出を計画し始めている。
イヌイットの装飾が施されたリビングルームのテレビでトランプ氏の映像が繰り返し流される中、アンダーセンさんは、侵攻が実際に起きるのではと不安に感じるという。
「そうなった場合、どうしたらいいのかと考えてしまう」と話し、「犬を散歩させるとき、この通りがどうなってしまうのだろうかと想像してしまう」と続けた。