【12月25日 AFP】国営朝鮮中央通信(KCNA)は25日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が8700トン級原子力潜水艦の建造現場を訪れ、「新型」対空ミサイルの試射を視察したと伝えた。

24日に建造現場を視察した金氏は、韓国が米国と共に独自の原子力潜水艦を開発しようとしていることを「対抗すべき脅威」と表現し、非難した。

ドナルド・トランプ米大統領は10月の韓国訪問中に、韓国が原子力潜水艦を建造することを承認しており、核兵器を保有する北朝鮮の反発を招いた。ただ現状では、潜水艦がどこで建造されるのかといった重要な詳細は不明のままだ。

北朝鮮は先月、韓国の原潜建造を容認した米国について「対立を狙った危険な試み」であり、「核のドミノ現象」を引き起こす可能性があると指摘していた。

KCNAによると金氏は同日、現在の「好ましくない安全保障状況」においては「海軍の核武装化をより迅速に進めることが緊急の課題であり不可欠な選択肢」との考えを示したという。

「新たな水中秘密兵器」に関する研究の進捗を確認し「海軍力の再編成と新部隊の設立に向けた戦略計画」を明確にしたと伝えたが、詳細には触れなかった。

また24日には「新型高高度長距離対空ミサイル」の試験が日本海で行われたとし、金氏がその様子を視察したことも報じた。KCNAは「発射されたミサイルは高度200キロの上空で模擬目標を正確に命中させた」と説明している。もしこの数字が正確であれば、それは宇宙空間での試験成功を意味する。

「尊敬する同志金正恩は試射の成功を祝福した」とKCNAは伝えた。(c)AFP